うつ病になったらお金はどうする?利用できる公的制度を一挙紹介!

うつ病でお金がない

うつ病はれっきとした精神的病であり、一度かかると仕事に大きな影響を及ぼします。

「うつ病にかかり、仕事ができず今後の生活費はどうしよう…」という方も多いですよね。

このページでは、うつ病にかかった時に利用できる公的制度を紹介していきます。

また、うつ病にかかった方がお金を借りられるのか・うつ病が治ったら利用したい就職サービス・うつ病が治った後のおすすめの職業なども紹介するため、参考にしてください。

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うつ病になった時に利用したい9つの制度

うつ病になった際は、以下の公的制度の利用を検討しましょう。

  • 傷病手当金
  • 自立支援医療制度
  • 精神障害者保険福祉手帳
  • 障害年金
  • 失業等給付(雇用保険)
  • 労働者災害補償保険
  • 生活福祉資金
  • 生活困窮者自立支援制度
  • 生活保護

詳細は次項から解説していきます。

傷病手当金

傷病手当金を利用すれば、うつ病で働けない期間の生活費を受け取ることができます。

傷病手当金の利用条件は以下の通りです。

  • 会社の健康保険に加入している
  • うつ病により連続4日以上の休んでいる
  • 会社を休んでいる間に収入がない

傷病手当金を申請する流れは以下の通りです。

  1. 会社の人事部から傷病手当金支給申請書を受け取る
  2. 申請書に必要事項を記入する
  3. 医者から診療内容を申請書に記入してもらう
  4. 申請書を会社の人事部に提出する

ただし、お金を受け取れるのは申請から1ヶ月後であることに注意しましょう。

自立支援医療制度(精神通院医療)

自立支援医療制度を利用すれば、診察費や薬代などの治療費負担を減らすことができます。

自立支援医療制度は、うつ病などの気分障害で通院による治療を続ける必要があれば、利用できます。

自立支援医療制度を申請する流れは以下の通りです。

  1. 必要書類(申請書・主治医の診断書・世帯所得が確認できる書類・健康保険証・マイナンバーが分かるもの)を用意
  2. 必要書類を市区町村の障害福祉課に提出

なお、申請書は役所の窓口に設置されているので、準備する必要はありません。

また自立支援医療制度は、入院が必要になると利用できなくなる点に注意が必要です。

精神障害者保険福祉手帳

精神障害者保健福祉手帳を利用すれば、以下の税金の控除などを受けることができます。

  • 所得税や住民税、自動車税の軽減
  • 電車やバス、タクシーなどの交通機関の料金の減免
  • 水道料金の割引

精神障害者保健福祉手帳は、うつ病などの気分障害で6ヶ月以上の治療を行っていれば、利用できます。

精神障害者保健福祉手帳を申請する流れは以下の通りです。

  1. 必要書類(申請書・主治医の診断書・マイナンバーを確認できる書類・本人確認書類・本人の写真・印鑑)を用意する
  2. 市区町村の障害福祉課に申請を行う

また精神障害者保健福祉手帳は、2年毎の更新が必要なことを覚えておきましょう。

障害年金

障害年金は、年金加入者がうつ病などで仕事が困難になった際に受け取れる年金です。

障害年金の利用条件は以下の通りです。

  • 20歳以上であること
  • うつ病の初診日が、被保険者期間中であること
  • 障害等級に該当していること
  • 直近1年間に年金を滞納していないこと

障害年金を申請する流れは以下の通りです。

  1. 必要書類(申請書・年金手帳・本人確認書類・診断書・通帳・印鑑・マイナンバーが分かるもの)を用意
  2. 必要書類を市区町村の窓口に提出

また、初診日が国民年金第3号被保険者期間中の場合は、年金事務所か年金相談センターに提出する必要があります。

失業等給付(雇用保険)

失業等給付とは、失業保険や失業手当などと呼ばれるもので、離職中に手当を受け取れる公的制度の一つです。

失業等給付の利用条件は以下の通りです。

  • ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があること
  • 本人やハローワークの努力によっても職業に就けない状態であること
  • 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること

失業等給付を申請する流れは以下の通りです。

  1. 必要書類(雇用保険被保険者証・雇用保険被保険者離職票・マイナンバーが分かるもの・証明写真・印鑑・通帳)を用意
  2. 所轄のハローワークに必要書類を提出
  3. 受給説明会を受ける

また、手当の支給は失業認知日まで待つ必要があります。

労働者災害補償保険

一般的には労災と呼ばれる保証制度の一つです。

うつ病になった原因が業務であると認定されれば、給付を受けることができます。

労働者災害補償保険を申請する流れは以下の通りです。

  1. 所轄の労働基準監督署または、厚生労働省のホームページから請求書をダウンロードする
  2. 請求書に記入をする
  3. 請求書と添付書類を労働基準監督署に提出する

また、労働者災害補償保険は障害年金との併用が可能ですが、額が調整される点には注意が必要です。

生活福祉資金貸付制度

生活福祉資金貸付制度とは、以下の世帯を対象とした貸付制度のことです。

  • 低所得者世帯
  • 障がい者世帯
  • 65歳以上の人が属する高齢者世帯

障がい者世帯枠で利用するためには、精神障害者保健福祉手帳の交付が必要です。

生活福祉資金貸付制度を申請する流れは以下の通りです。

  1. 市区町村の窓口で相談をする
  2. 自立相談支援機関に行く
  3. 社会福祉議会へ相談と借入の申し込みをする
  4. 審査を受けて合格後に借用書を社会福祉議会に提出する

また、生活福祉資金貸付制度の利用には連帯保証人が必要である点も注意が必要です。

生活困窮者自立支援制度

生活困窮者自立支援制度とは、生活保護まで行かないまでも、仕事ができない方へ生活費などの支援を受けられる制度のことです。

生活困窮者自立支援制度のを利用すれば、家賃相当額の支給を受けることができます。

生活困窮者自立支援制度の利用条件は、市区町村によって異なります。

そのため、まずは市区町村の窓口に気軽に相談しに行きましょう!

生活保護

生活保護とは、自身の資産や能力を全て利用しても生活に困窮している方が、経済的な援助を受けられる制度です。

生活保護を利用することで以下のような扶助が支給されます。

  • 生活扶助(水道光熱費や食費など)
  • 住宅扶助(家賃など)
  • 医療扶助(薬代や診察費、治療費など)
  • 生業扶助(資格取得費や、スーツ、会社までの交通費など)

生活保護の利用条件は以下の通りです。

  • 資産を売却しても生活費が確保できない
  • 病気などで働くことができない
  • 親族からの援助が受けられない
  • 他に公的制度を利用しても生活が維持できない

そのため、生活保護は最終手段だと覚えておきましょう。

生活保護を申請する流れは以下の通りです。

  1. 福祉事務所の窓口に生活保護の申請をする
  2. 必要書類(申請書・本人確認書類・健康保険証・印鑑・通帳・診断書・離職書)を提出する
  3. 調査が行われる
  4. 原則14日以内、最長30日以内に受給可否が通知される

昨今は生活保護受給者の増加により、生活保護の申請が断られるケースが増えています。

そのため、生活保護を利用できないと生活できないことを、アピールすることが重要です。

預金通帳や診断書をしっかり提出することをおすすめします。

うつ病の患者はお金を借りられる?

ここまで、うつ病の方が利用できる公的制度の紹介をしてきました。

しかし、公的制度の申請には時間がかかり、場合によっては給付まで1ヶ月以上待つ必要があります。

そのため、即日融資が可能なカードローンを利用したい方もいるでしょう。

しかし、結論から言うとうつ病の方はカードローンを利用できない可能性が高いです。

理由などは次項から説明していきます。

収入がないとカードローンは利用できない

うつ病の方がカードローンを利用できない理由は、収入の安定性が見込めないためです。

消費者金融や銀行は、カードローンの利用条件に、安定した返済能力を挙げています。

多くのうつ病の方は仕事を続けることが難しいため、収入が安定しません。

また、年金や公的制度によるお金は収入とは認められません。

そのため、うつ病の方は基本的にカードローンを利用することはできないのです。

うつ病が治ったら利用したい就職サービス

うつ病が治った場合は、以下などの就職サービスを利用すると良いでしょう。

  • ハローワークの専門援助窓口(障害者窓口)
  • 障がい者を対象とした人材紹介会社
  • 就労移行支援

うつ病は未だに社会の理解度が低い病気です。

そのため、就職の際は上記に挙げた専門のサービスを利用することをおすすめします。

うつ病が治った方におすすめできる職業

うつ病が治った方には、以下などの職業がおすすめできます。

  • ノルマがゆるい自宅作業(シール貼りやライティング、データ入力など)
  • 倉庫の管理者
  • パン工場などの単純作業

一概に言えませんが、うつ病の多くの原因はコミュニケーションだと言われています。

そのため、職場への復帰直後は、人とコミュニケーションを取る必要が薄い職業をおすすめします。

また、うつ病は再発しやすい病気です。

どういった職業であっても、無理をしないことが一番重要だと言えるでしょう。

公的制度は国民の権利!堂々と利用しよう!

ここまで、うつ病の方が利用できる公的制度を紹介してきました。

このページの内容をまとめると以下の通りになります。

  • うつ病の方が利用できる公的制度は9つある
  • うつ病の方は働くことが難しい状況であるため、お金を借りることはできない
  • うつ病から復帰した直後は、人と多くコミュニケーションを取る必要がない職業がおすすめ

一方、公的制度の利用に抵抗があるうつ病の方も多いです。

しかし、上記に挙げた公的制度の利用は国民に保証された権利であり、後ろめたいことではありません。

そのため、うつ病になった場合は、堂々と上記に挙げた制度を利用することをおすすめします。

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