消費者金融でキャッシング審査を受けるには、運転免許証や給与明細などの書類を提出しなければなりません。
こうした必要書類のなかには「発行に時間がかかる」「そもそも発行してもらえない」等の事情で、準備できないものもあるでしょう。
金融信用度は十分なのに書類が足りず契約できないとなると、これは非常に勿体ないことです。
こうした事態を防ぐため、申込み前の早い段階から書類提出を意識して行動することが大切です。
消費者金融との契約でひとつのハードルとなる「必要書類」について、すぐ準備に向けて動ける情報をまとめました。
消費者金融の必要書類は大きく分けて2種類
消費者金融へ申し込むと、原則として以下2種類の書類を提出するよう求められます。
申込~審査終了のどの段階で提出が求められるかは会社ごとに異なりますが、遅くとも契約(ローンカード発行)に至るまでに必ず提出しなければなりません。
- 本人確認書類(身分証明書)
- 収入証明書
以上2点のうち「収入証明書」は少額融資なら不要とする会社がほとんどですが、審査中に追加提出が求められる可能性もあります。
つまり、申込条件にかかわらず、2種類の書類は事前準備しておかなければならないのです。
具体的にどんな名称の書類が必要になるのか、以下でそれぞれ解説します。
本人確認書類
本人確認書類(身分証明書)として提出できるものは複数ありますが、共通するのは原則写真付きのものである点です。
健康保険証等の写真のない書類しか用意できない場合は、消費者金融各社の指示に従い、追加書類を準備しなければなりません。
写真付きの本人確認書類一覧
写真付きで本人確認書類として有効なのは次の3点です。
提出は以下いずれか1点のみでOK
- 運転免許証
- パスポート
- マイナンバーカード(個人番号カード)※
※マイナンバー通知書ではなく、写真付きのカードが必要です。
写真付きの本人確認書類が用意できないときの代替書類
写真付きの本人確認書類がない場合、健康保険証を代替とすることができます。ただし、住所確認のために以下いずれかの書類を追加提出しなければなりません。
原則として以下いずれか1点の添付でOK
- 納税証明書
- 公共料金の領収書(電気orガスor水道or固定電話)
※いずれも発行から3ヵ月以内であることが条件
また、提出する健康保険証のタイプにより、審査担当部門との郵送物のやりとりが生じる場合もあります。(詳細は後述)
収入証明書
収入証明書は必須提出書類ではありません。
大手消費者金融のほとんどが「他社借入残高と希望融資額との合計が50万円以下である場合、収入証明書の提出を省略する」としています。
ただし、左記のような少額融資を希望していても、以下のような状況は審査中に書類提出が求められます。
このとき要件を満たす収入証明書を準備できなければ、キャッシング契約にこぎつけることが出来ません。
- 勤続年数1年未満である場合
- 勤務先が小規模である場合
- 信用情報へ照会した結果、他社借入残高と希望融資額との合計が50万円を超えると判明した場合
つまるところ収入証明書の必要有無は審査担当者の判断しだいとなるため、先述したとおり申込前に準備したおくことが大切です。
具体的にどんな名称の書類が必要になるのか、メインとなる収入の種類別(給与所得か事業売上か)のそれぞれで紹介します。
給与所得者の場合(パート・アルバイト含む)
給与所得がメインの人とは、被雇用者と企業から収入を得ている人(正社員・派遣社員・契約社員・パート勤務・アルバイト勤務)を指します。
収入証明書として最も準備しやすいのは、毎月交付される給料明細でしょう。
他にも以下のような書類で収入証明に対応してもらえますが、収入が月額表記されているものは数ヵ月分まとめて提出しなければならない点に要注意です。
給与所得者の場合、収入証明書として提出できるものは以下いずれか1点でOKです。
※「事業所名」(会社名)・「年収額」・「申込者フルネーム」が全て揃っていることが条件
源泉徴収票
毎年1月~12月の給与額面から所得税を控除していることを証明する書類です。
毎年1月頃もしくは退職時に発行されますが、勤務先に随時再発行を申請することも可能です。
給与明細書(+賞与明細書)
1月毎の給与では年収を確認することが出来ないため、消費者金融への申込時点から直近2ヵ月分~3ヵ月分をまとめて提出しなければなりません。
注意:給与明細には「ボーナス支給額の分かるもの」も添付
年収の額面は、審査担当者が融資上限額(利用上限額)を決定するための重要な指標です。ボーナス支給があった場合は、給与明細のほかに賞与明細※も必ず添付しましょう。
もし賞与の記載されていない明細だけを提出すると、審査担当者は単純に「年収=一カ月分の平均給与×12ヵ月」として契約条件を決めてしまいます。
ひいては必要な金額を満額借りられない失敗に繋がるため要注意です。
※「給与賞与明細」という名目で毎月発行されており、提出する月数分の給与明細のなかにすでにボーナス支給額の記載がある場合は、別途用意する必要はありません。
会社経営者・個人事業主の場合
会社経営者・個人事業主は、市区町村役場・税務署から発行される以下いずれかの書類を収入証明書として提出します。
ほかにも、投資収入(不動産運用益など)が所得の中心となっている人は、勤め先から発行されるものではなく、本項目で解説する書類を提出しましょう。
事業主の場合、収入証明書として提出できるものを紹介していきます。※以下いずれか1点でOK
住民税決定通知書(最新年度のもの)
確定申告後の5月~6月に届く通知書です。
ほとんどの市区町村で住民税納付書に同封されています。無くしてしまった場合は、以下の所得証明書・確定申告書を準備しましょう。
所得証明書(最新年度もしくは前年度のもの)
市区町村役場で発行してもらえる書類です。
原則として最新年度分であることが求められますが、毎年3月頃~6月頃は最新年度の所得がまだ確定しないため、前年度分を代わりに提出してもかまいません。
確定申告書(最新年度分)
「白色申告書もしくは青色申告書」と「収支内訳書」がセットになったものです。
審査担当者に提出するのは、すでに申告が終わったもの(税務署名のサインと受付印があるもの)となることに注意しましょう。申告前のコピーでは審査してもらえません。
消費者金融の審査で必要書類を提出する理由
そもそも各書類提出が必要になる理由とは何でしょうか。
煩雑な書類準備の手間を負わなければならない背景には、消費者金融と利用者の双方のためになる以下2つの理由があります。
与信契約で必須の「身元保証」のため
反社会勢力への融資を防ぐため、貸金業者には利用者の身元確認が義務付けられています。
本人確認書類の提出は身元確認の一環であり、電話による勤務先への在籍確認も併せ、慎重な取り組みが行われています。
契約条件決定のため
そもそも消費者金融による与信審査とは「返済能力はあるか」「利用限度額や金利はどのくらいが適切か」を担当者が判断する作業です。
これにはより多くの判断材料が必要で、申込書に記載した情報だけでは足りません。
そこで、本人確認書類からは申込者属性※、収入証明書から経済的水準を読み取り、各情報を組み合わせて審査が進められています。
キャッシングを希望する人の視点に立てば、より情報量が多く正確な提出書類を準備することで、本来ある返済能力を最大限評価してもらうことが出来るのです。
…居住地・年齢・性別・家族構成など、利用者のプロフィールを構成する要素のことです。情報を組み合わせることで家計収支を推し量る材料となるため、重視されています。
消費者金融で必要書類を提出する方法は3種類
消費者金融でスピード借入を実現する上で、書類の提出方法は重要です。
最もおすすめなのは「ネットからのアップロード提出」ですが、申込方法・提出する書類の内容により対応してもらえない場合もあります。
3種類の提出方法を解説するなかで、急いで借りたい人が押さえておきたいポイントを紹介します。
アップロード提出
大手消費者金融の多くがWebもしくはアプリからの申込に対応しており、この際の書類提出方法として選択できるのが「ネットを使ったアップロード提出」です。
スマホで撮影した書類の画像を送付するだけで済み、すぐに審査担当者の手元に届くのが特徴です。即日審査・即日借入を受けるなら、アップロード提出の利用は必須と言えます。
- メリット:手軽・審査がすぐに終わる
- デメリット:「画像が不鮮明」等の理由で再提出になる可能性がある
アップロード提出時は、鮮明に書類全体を撮影すること・画像加工しないことの2点に注意しましょう。
送付画像からは正確な情報が読み取れないと判断されてしまった場合、再度提出してチェックを受けなければなりません。当然、キャッシング開始までの時間も延びてしまいます。
案内された書類提出時の注意等にしっかりと目を通してから撮影に臨むとよいでしょう。
アップロード提出+コピー送付
申込状況により、アップロード提出と合わせて「書類のコピーを審査担当部門に郵送して欲しい」と指定される場合があります。
大手消費者金融ではほとんどない対応ですが、その原因として以下のようなものが考えられます。
- 提出した画像に問題があり、繰り返し再提出を求められた
- カードタイプの健康保険証しか用意できなかった※
- その他、画像に不審な点があると判断された
※現在発行されている健康保険証の多くが、プラスチックまたは紙で出来たカードタイプです。カード型以外のサイズの健康保険証は珍しく、古い形式だと言えます。
郵送提出が求められると、審査担当部門が確認するまでの1週間~2週間程度はキャッシング利用できません。
こうした問題を避けるため、提出する書類の選定・鮮明な画像撮影に十分注意を払う必要があります。
自動契約機での提示
自動契約機内のカメラに書類をかざし、遠隔対応する担当者に見せる方法です。
本方法を指定されるのは、自動契約機から申込手続きをした人ばかりではありません。
即日でのATMキャッシングを目的とし、Web申込み後に「自動契約機でのローンカード受取」を選択した場合も、書類を持ち込んでカード発行前に見せる方法をとります。
- メリット:すぐにローンカードを受け取れる
- デメリット:書類に不足があった場合、関係各所を往復する羽目になる
アップロードや郵送による提出なら、自宅にいながら自分のペースで書類収集できます。
しかし自動契約機で提示する方法だと、家を出る前に「きちんと有効な書類が揃っているか」を確認しなければなりません。
万が一不足・不備があれば、自宅や書類発行元とのあいだを何度も往復することになります。
急いでいるときはミスの元となるため、消費者金融側の案内をしっかりと聞きながら、慎重に対応する必要があるでしょう。
必要書類が用意できないときはすぐ相談を
「必要書類を準備できない」「どれを提出すればいいのか分からない」といった場合は、迷わず速やかに消費者金融のコールセンターへ問い合わせしましょう。
これまで解説した通り、審査時間・融資スピード・融資条件のすべてに提出書類が影響を及ぼしています。
不足や不備があると、審査できず契約を断られてしまったり、利用限度額が最低限必要な金額よりも低く設定されてしまったりします。
- 勘違いして前年度の収入証明書を提出してしまった。
- 転居後の住所変更手続きをしないまま本人確認書類を提出した。
- 開業から数ヵ月程度で、まだ税申告していないため収入証明書を用意できない。
どんなイレギュラーがあっても、書類不足が理由で申込みを断られることはほとんどありません。
担当者とコミュニケーションをとり、個別の状況にあわせて適切な案内を受けることが大切です。
提出書類は「消費者金融のメリット」を引き出すカギ
消費者金融に提出する書類は、身元確認・契約条件決定の上で重要な判断材料とされています。
提出書類を揃える段階から慎重に対応することで、消費者金融の「スピード融資」「柔軟な借入額決定」といったメリットを最大限引き出すことができます。
- 本人確認書類はなるべく写真付きのものを準備する
- ボーナス支給があるときは「賞与明細」も添付する※
- 提出方法問わず、事前に担当者から電話サポートを受けると安心
※給与明細を収入証明とする場合
意外と見落とされることの多い書類提出に十分注意し、消費者金融を最高のパフォーマンスで利用してみませんか?