奨学金で学費を賄おうとしている世帯は多く、奨学金の審査に落ちたことに納得がいかない親御さんも多いでしょう。
このページでは、奨学金の審査に落ちる世帯の特徴を解説していきます。
また奨学金の審査に落ちた際の対処法についても照会していくので、学費の捻出に困っている親御さんはそちらも参考にしてください。
奨学金の審査に落ちた!審査に落ちる世帯の特徴を解説!
奨学金の審査に落ちる世帯の特徴としては、以下などが挙げられます。
- 世帯年収が基準を超えている
- 子供の成績が奨学金の基準を満たさなかった
- 親の信用情報に傷があった
- 奨学金の採用枠が埋まっていた
詳しくは次から見ていきましょう。
世帯年収が基準を超えている世帯は奨学金の審査に落ちる!
奨学金を利用できるのは、世帯年収の基準を下回っている世帯のみです。
以下に世帯人数と奨学金の種類ごとの年収基準をまとめました。
世帯人数 | 3人 | 4人 | 5人 |
---|---|---|---|
第1種奨学金 | 年収:657万円 所得:286万円 | 年収:747万円 所得:349万円 | 年収:922万円 所得:514万円 |
第1種・第2種併用 | 年収:599万円 所得:245万円 | 年収:686万円 所得:306万円 | 年収:884万円 所得:476万円 |
【年収と所得の違いとは?】
年収とは1年間の収入の合計を指し、明細における総支払額が年収額です。
所得とは年収から給与所得控除を引いた金額のことを指します。
第1種奨学金は利息が掛からないことから、2種よりも基準が厳しく設定されており、第1種・第2種併用はさらに厳しくなっています。
奨学金の審査に落ちてしまった場合は、申し込んだ奨学金の種類と年収基準、世帯の年収を確認してみましょう!
子供の成績が基準を満たしていない世帯は奨学金の審査に落ちる!
奨学金は子学習意欲がある子供を支援するためのものであり、成績の基準が設けられています。
第1種奨学金の成績基準は以下の通りです。
在学採用:高校2〜3年の成績評定が3.5以上(専門学校の場合は3.2以上)
大学2年生以降:在籍している学部の上位3分の1以内
ただし家計を担っている方の住民税が非課税になっている・生活保護を受給している場合は、成績基準を満たしていなくても、第1種奨学金が利用できる可能性があります。
親の信用情報に傷がある世帯は奨学金の審査に落ちる!
奨学金の審査では家計を担っている人の信用情報がチェックされます。
そのため過去に以下などの金融事故を親が起こしている場合、奨学金の審査に通るのは難しいでしょう。
- クレジットカードの支払い延滞
- カードローンの返済の遅れ
- カードの強制解約
- 携帯電話料金の滞納
- 保証会社経由の家賃滞納
- 保証会社などの代位弁済
- 奨学金の返済滞納
- 連帯保証人の返済滞納
- 任意整理などの債務整理
上記の金融事故に心当たりのある場合は、家計を担っている人の信用情報を確認しましょう!
奨学金の審査に落ちた場合は信用情報を確認しよう!
信用情報は以下などの信用情報機関に照会を依頼することで確認できます。
- CIC(指定信用情報機関)
- JICC(日本信用情報機構)
- KSC(全国銀行個人信用情報センター)
奨学金を提供している日本学生機構はKSCの信用情報を元に審査をおこなっています。
そのため奨学金の審査に落ちた原因を知りたい場合は、KSCの信用情報を確認しましょう。
KSCの信用情報の照会方法
KSCの信用情報を照会するためには、以下の3点を信用情報センターに送付する必要があります。
- 開示請求申込書(KSCの公式サイトよりダウンロード可能)
- 定額小為替証書1000円分(郵便局にて購入可能)
- 本人確認資料(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
なお、送付先は以下のとおりです。
東京都千代田区丸の内2-5-1
一般社団法人全国銀行協会
全国銀行個人信用情報センター
奨学金の採用枠が埋まっていた場合は奨学金の審査に落ちる!
第1種奨学金は無利子であることから、少ない枠に多くの世帯が申し込みます。
そのため世帯年収や成績、信用情報に問題がない人でも枠が残っていなかったという理由で審査に落ちてしまうことがあります。
奨学金の審査に落ちた!対処法を解説!
これまでは奨学金の審査に落ちる世帯の特徴について解説してきました。
ここからは奨学金の審査に落ちてしまった際の対処法について紹介していきます。
おすすめの対処法としては、以下などが挙げられます。
- 第2種奨学金を申込む
- 教育ローンに申込む
- 進学先の奨学金に申込む
- カードローンに申込む
詳しくは次から見ていきましょう。
奨学金の審査に落ちた時の対処法その①!第2種奨学金を申込もう!
第2種奨学金は有利子であるため、第1種よりも審査基準が低く設定されています。
第2種奨学金の年収基準は以下の通りです。
第2種奨学金は明確な成績基準が設けられておらず、以下の内1つでも当てはまるものがあれば、成績条件はクリアできます。
- 出身・在籍校での成績が平均以上
- 特定の分野で優れた能力がある
- 卒業見込みが確実である
- 高等学校卒業程度認定試験合格者で、上記の1〜3のいずれかを満たしている
第2種奨学金は申込者のほとんどが審査に通っています。
第1種奨学金の審査に落ちた人は、第2種奨学金の利用を検討しましょう!
奨学金の審査に落ちた時の対処法その②!在学採用を申込もう!
先ほども説明した通り、第1種奨学金の枠は非常に限られており、多くの人が利用条件を満たしていても審査に落ちています。
一方在学採用の奨学金の枠は豊富に用意されており、枠にあぶれる可能性は低いです。
奨学金の審査に落ちてしまった場合は、在学採用の利用を検討しましょう!
奨学金の審査に落ちた時の対処法その③!教育ローンへ申込む!
奨学金の審査に落ちてしまった場合は、教育ローンを利用しましょう。
教育ローンと奨学金の違いを表にまとめました。
奨学金 | 教育ローン | |
---|---|---|
提供している期間 | 日本学生機構 | 日本政策金融公庫・銀行 |
返済対象者 | 子供 | 親 |
借入金の受け取り方 | 毎月定額 | 一括 |
借入限度額 | 450万円 | 350万円程度 |
返済期間 | 最大20年 | 15年程度 |
金利 | 0.002%~ | 1.70%~ |
利息が発生するタイミング | 子供が卒業した来月から | 借りた翌月から |
教育ローンのスペックは奨学金よりも高くありませんが、奨学金とは違い返済対象者が親であるため、子供の将来の負担になりません。
また教育ローンは奨学金とは違い、親に安定した収入さえあれば基本的に審査に通ります。
奨学金の審査に落ちてしまった場合は、教育ローンの利用を検討しましょう!
なお教育ローンは大きく国の教育ローンと、民間の銀行が提供する教育ローンに分けることができます。
それぞれの特徴については、次から詳しく見ていきましょう。
国の教育ローンは金利の低さが魅力的!
国の教育ローンとは、日本政策金融公庫が提供しているローンのことであり、金利の低さが特徴的です。
また多くの世帯が奨学金と国の教育ローンを併用しており、奨学金の審査に落ちた場合の最有力候補と言えるでしょう。
ただし、国の教育ローンを受けるためには多くの書類提出と20日ほどの期間がかかることは覚えておきましょう。
銀行の教育ローンは急いでいる人に向いている!
銀行の教育ローンとはその名前のとおり、銀行が提供している教育費での利用に限定したローンのことであり、融資スピードが魅力の1つです。
また提出が必要になる書類も国の教育ローンより少ないため、より手軽に早く融資を受けることができます。
ただし、国の教育ローンよりも金利が高い点には注意しましょう。
奨学金の審査に落ちた時の対処法その④!進学先の奨学金を申込もう!
奨学金を提供しているのは日本学生機構だけではありません。
一部の高校や大学は学校独自の奨学金を提供しています。
まずは独自の奨学金を提供していないか、学校に問い合わせることから始めてみましょう!
奨学金の審査に落ちた時の対処法その⑤!カードローンを申込もう!
奨学金の審査に落ちた場合は、カードローンでお金を借りるのもおすすめです。
カードローンの金利は数%〜20%と高めに設定されていますが、その分早く手軽に借りることができます。
また消費者金融系カードローンの無利息期間サービスを活用すれば、金利0でお金を借りることも可能です。
少額の借入であればカードローンの利用を検討しましょう!
消費者金融系カードローンならその日の内に融資が受けられる!
プロミスやアコムなどの消費者金融系カードローンであれば、審査を申し込んだその日に融資を受けることが可能です。
スピーディーな融資を希望する場合は、消費者金融系カードローンの利用を検討しましょう!
銀行系カードローンなら返済額を抑えられる!
消費者金融系カードローンは融資速度が魅力的ですが、その分金利が高く設定されています。
そのため返済額を抑えたい場合は、銀行が提供しているカードローンを利用しましょう。
銀行系カードローンでは即日融資が受けられない代わりに、消費者金融系カードローンよりも金利が低く設定されています。
奨学金の審査に落ちた場合でも慌てずに対処しよう!
このページでは奨学金の審査に落ちる世帯の特徴や、審査に落ちた場合の対処法について解説してきました。
第2種ならともかく、第1種奨学金の審査に落ちることは珍しくありません。
審査に落ちたとしても焦らずに、他の借入先を探すなどの冷静な対処が重要と言えるでしょう。