おまとめローンの審査に通らない理由と落ちた時の対処法

おまとめローンの審査に通らない理由

複数のローンや借り入れをしていると、それぞれの返済期日が異なっていたり返済する窓口や口座が異なるなど管理の手間がかかってしまう可能性があります。

そのような場合はおまとめローンを利用して返済に関する窓口を一括にすることができますが、何らかの理由でおまとめローンの審査に通らなかったという人も少なくありません。

そこで今回は、おまとめローンの審査の難しさや審査に通らなかった場合の理由、落ちた場合の対処法などを解説します。

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おまとめローンの審査は難しい

複数の銀行や消費者金融からのローンを一括にまとめることができるのが、おまとめローンと呼ばれるものです。

ほかのローンと比較すると利益を優先したものではないことから、ローンの返済苦労を解消する一種の救済措置として利用されていることも多いと言われています。

このためほかのローンと比較するとおまとめローンは審査が通りやすいと思われがちですが、銀行系のおまとめローンを中心として審査はやや厳しい傾向があると考えられています。

中には審査が甘いおまとめローンもあるものの、銀行系のおまとめローンを利用すると審査が厳しいためなかなか利用しにくいという声もあるようです。

ではなぜおまとめローンの審査が厳しいのかというと、大きく分けて総まとめ額の大きさと金利の低さが挙げられています。

おまとめローンの審査に通りやすい人の7つの特徴を分かりやすく解説

総まとめ額は高額になりがち

おまとめローンは名前の通り、複数のローンや借り入れを一括にまとめるためのものです。

そのため通常のカードローンや借り入れと比較すると、どうしても融資金額が高額になりやすいという傾向があります。

実際におまとめローンを利用する人の多くが100万円以上の融資を希望している傾向があり、中には300万円や400万円といった高額の融資を希望する人も少なくありません。

このようにおまとめローンを利用した総まとめ額が大きくなればなるほど、融資する金融機関側としては相手がきちんと返済できるのかどうかを審査する必要が出てきます。

このためほかのローンや借り入れと比較すると審査を厳しくせざるを得ない部分があり、むやみに融資ができない状態になっていると言います。

金利が低くなることで完済できるか厳しく見られる

ほかにもおまとめローンの審査が厳しくなる背景には、おまとめローンの金利が低く設定されている点が挙げられています。

おまとめローンは複数のローンや借り入れを一括にすることで確実に返済してもらえるようにすることが目的で、返済にかかってくる負担を軽減するためのローンとされています。

そのため金利を高く設定してしまうと返済ができなくなってしまう可能性が高くなるため、基本的に金利を低く設定しているのです。

銀行系のおまとめローンであればさらに低金利に設定されているため、利用することでこれまでよりも負担がかからずに返済できるようになります。

ただ金利が低いからこそ完済できる人にしか貸し出せないという面もあり、万が一のリスクを回避するために審査を厳しくしている部分もあると考えられています。

おまとめローンの審査には数日程度時間がかかる

おまとめローンの審査では他社借入を重点的にチェックされるため、数日程度時間がかかることが多いです。

また、銀行系のおまとめローンでは警視庁のデータベース照会も必要になるため、場合によっては数週間かかるケースも考えられます。

おまとめローンを利用する際は審査にかかる時間を多く見積もっておくことをおすすめします。

おまとめローンの審査に通らない理由

融資金額の大きさや低金利によるリスクから審査が厳しいおまとめローンですが、審査が通らなかった人に見られる特徴として「返済能力に問題があると判断されたこと」が挙げられています。

つまり返済能力がある程度あると判断されれば基本的には通過するローンとなっているため、審査に通らなかった場合は何らかの理由で返済能力が認められなかったことになるのです。

具体的に返済能力に問題があると判断される理由としては、年収の低さや信用問題に何らかの問題や傷がついている場合が多いと言われています。

ほかにも過去にカードローンの審査を受けたまたは通過した経験があるという人でもおまとめローンの審査に通らないケースがあるため、注意が必要です。

年収が低い

おまとめローンに限らず、カードローンなど金融機関から融資を受ける場合には、借りたお金を期日内に返済できる能力が必要不可欠となります。

そして返済できる能力があると証明するための項目としてまずみられるのが、年収です。

年収は直接返済能力に関わってくる大きな項目の一つで、おまとめローンの返済だけではなく返済期間中の生活を維持できるだけの収入があるのかどうか、返済期間中に返済できるだけの力があるのかどうかがみられます。

そのため金融機関が設定している年収を下回っている場合や専業主婦のように年収がない場合、年金生活者などの場合は、融資したとしても返済する能力はないと判断されてしまうため、審査に落ちてしまうのです。

最低でも年収200万円は確保すべし

一般的におまとめローンなどの融資の審査を受ける場合、年収は高ければ高いほど有利に働きやすいと言われています。

逆に年収が低ければ低いほど審査を通過できなくなる可能性が低いため、ある程度の年収を確保しておく必要があります。

ではどの程度の年収を確保しておけば審査を通過できるのかというと、おまとめローンの場合は最低でも200万円以上は確保しておいた方がいいようです。

ただし年収200万円はあくまでも最低額なので、総まとめ額や融資額によっては200万円でも審査を通過できない場合があります。

また年収が200万円前後だったとしても、他に借り入れがなかったり信用情報が安定している場合は返済能力が高いと判断されることもあるようです。

信用情報にキズが付いている

審査に通らなかった人の中で最も多い理由として挙げられているのが、信用情報に傷がついている場合です。

分かりやすく言えば過去に滞納の過去がある場合や債務整理や自己破産をした過去がある場合などが挙げられていて、いわゆるブラックリストに入ってしまっている人も該当します。

このように信用情報に傷がついている場合は融資したとしても返済する能力がないのではないかと考えられやすく、滞納リスクが高いと判断されやすいです。

ほかにも現在の借入残高が返済能力に見合わない金額だった場合や、借入の件数が多すぎる場合も滞納リスクが高いと判断されることがあります。

特に返済能力に見合わない借入は信用情報に傷がなかったとしても、審査に通りにくくなります。

事故情報が残る時は時間をおくのがおすすめ

ブラックリストに入ってしまったり債務整理をしたなどのいわゆる事故情報は、信用情報として一定期間記録されています。

ただ一定期間を通過してしまえば自己情報として記録が残ることはなくなるので、審査の時にも問題視されるリスクは軽減されます。

そのためおまとめローンの審査を受けるのであれば、ある程度時間を置いて事故情報が記載されなくなるタイミングを狙うことがおすすめです。

ちなみに事故情報の内容によってどの程度の期間情報が照会されてしまうのかは異なるため、事故の内容に合わせて時間を置く期間を見極めることも必要となります。

債務整理であれば過去10年は情報が記載されるので、最低でも10年以上は時間を空けておくと通過しやすいようです。

前回の審査から属性がアップしていない

過去におまとめローンなどの審査を経験している場合に注意しておかなければいけないのが、前回の審査から属性がアップしていないもしくはダウンしている場合です。

属性とは簡単に言えば年齢や年収、役職、勤務先、業種、勤続年数などが挙げられており、審査の時にはそれぞれの項目を採点方式でチェックしています。

この属性は年数を追うごとにアップしていくものだと考えられていて、一定の基準をクリアしていれば基本的には審査を通過することができます。

ただ数年前に審査を受けた時と属性がほとんど変わっていなかったりダウンしている場合は、途中で返済できなくなる可能性があると判断される可能性が高いようです。

特に年収や勤続年数がダウンしている場合は、審査を通過しにくい傾向がみられます。

途中で転職をした方は特に注意

属性に関して特に注意しておきたいのが、前回の審査から転職をした場合です。

実はおまとめローンなどの金融機関の審査は雇用状態を重視して調べる傾向があり、転職してすぐの状況だと年収や勤続年数が不透明であることから返済能力があるとは判断しにくくなっています。

そのため、最終的には返済に関してリスクがあると判断されてしまう恐れがあります。

また過去に何度も転職をしている人だと雇用状態が不安定だという理由で審査を通過できなくなってしまう可能性が高いので、注意が必要だと言われています。

このため転職を経験した人がおまとめローンを利用する時には、転職をした直後ではなくある程度時間を置いて雇用状態が安定してから審査を受けることがおすすめです。

収入が安定していない

おまとめローンは高額の借入になりやすいことは説明した通りです。

そのため、収入が安定していない申し込み者は「多額の融資をしても回収するのが難しい」と判断され審査に通りづらい傾向にあります。

金融機関から収入が安定していると判断されるためには、以下の条件を満たしている必要があります。

  • 月々の収入が17万円以上ある
  • 毎月1回以上収入を得ている
  • 月々の収入に大きなバラつきがない
  • 今後も収入を得られる見込みがある

おまとめローンの審査へ申し込む際は、自身の収入が安定しているかよく確認しておきましょう!

他社の借入件数が多い

おまとめローンは多重債務者救済の側面を持ったローンの一つですが、あくまでもおまとめローンは金融機関の営利目的のために提供されている金融商品です。

そのため、借入件数があまりに多い人は「お金を回収できる見込みがない」と判断されおまとめローンの審査に通りづらくなります。

全ての金融機関が「何件以上の借入がある場合はおまとめローンの利用不可」という基準を発表している訳ではありませんが、いくつかの金融機関が公表している条件や口コミを見る限り4件以上他社借入がある場合は、おまとめローンの審査に通るのは非常に難しいと言えます。

おまとめローンの審査を申し込む前に、現在の他社借入件数を正確に把握することから始めましょう!

申込内容に嘘の情報を記入した

そして最もやってはいけないこととして挙げられているのが、申込内容に嘘の情報を記入することです。

おまとめローンの申し込みをする人の中には審査を通過しやすくするため、年収や借入件数などに嘘の情報を記入する人が少なくないと言います。

このように嘘の情報を記入した場合、内容が嘘であると発覚した時点で審査を通過することはできなくなります。

中には嘘が発覚せずに通過することもあるようですが、融資を受けた後でも嘘が発覚すれば融資が停止されることもあるため嘘の情報を記入することは避けなければいけません。

また嘘の情報を記入するつもりはなかったとしても、住所や連絡先などの記入ミスがあった場合でも審査を通過できなくなるので要注意です。

おまとめローンの審査に通るための方法

おまとめローンの審査に通るためには以下の方法を採ると良いでしょう。

  • おまとめローンを利用することを確実に伝える
  • おまとめローンの審査に通りやすい金融機関へ申込む

詳しくは次から見ていきましょう。

おまとめローンを利用することを確実に伝える

ただ他社の借入残高の総額を借りたいと金融機関に相談した場合、審査担当者はおまとめローンを希望しているのか、新規借入を希望しているか判断することができません。

年収300万円の人が既に100万円を借りていた場合、新しく100万円を借りたいと相談をすれば審査に落ちるのは当然です。

カードローンを申し込む際は、確実におまとめローンを利用したいと伝えることをおすすめします。

おまとめローンの審査に通りやすい金融機関へ申込む

おまとめローンの審査難易度は金融機関によって異なります。

以下におまとめローンの審査に通りやすい金融機関をまとめました。

金融機関 根拠 デメリット
労金・信用金庫 営利を目的としていない 利用者に制限がある
中小消費者金融 他社借入が多い人でも柔軟に審査が受けられる サービスには期待できない
既に利用している金融機関 取引実績がある 滞納がある場合は利用できない

自身に合ったおまとめローンを探して審査に通りやすい金融機関へ申し込みましょう!

他社の返済を進める

他社の借入件数が多いとおまとめローンの審査に通りづらいことは説明した通りです。

つまり、他社の返済を進めることがおまとめローンの審査に通りやすくする対処法の一つだと言えます。

なお他社返済を進める際は、借入残高が少ないカードローンを集中的に返済すると良いでしょう。

他社借入件数に制限を課している金融機関はあっても、借入残高に制限がある金融機関は少ないためです。

おまとめローンの審査へ申し込む前に、他社の借入件数をできるだけ減らしておきましょう!

必要書類を確実に提出する

おまとめローンの審査に落ちた原因として、書類の不備が考えられます。

おまとめローンの際に提出が必要な書類は以下の通りです。

  • 本人確認書類(運転免許証・パスポートなど)
  • 収入証明書(源泉徴収票・給与明細書など)
  • 他社借入に関する書類(返済予定表・残高証明書など)
  • 銀行の口座情報が記載された書類

おまとめローンの審査に申し込む際は、書類に不備がないか良く確認してから申し込みましょう!

在籍確認を確実にクリアする

おまとめローンの審査では必ず在籍確認がおこなわれます。

在籍確認がクリアできなければ、おまとめローンの審査に通ることはありません。

そのため在籍確認を確実にクリアできるように、職場の人間に在籍確認の電話を取ってもらうようにあらかじめ頼んでおくと良いでしょう。

職場の人間におまとめローンの利用が話せない場合は、以下のように頼むことをおすすめします。

「今日○○(審査担当者)さんから電話が掛かってきたら、クレカの件だから『後で本人から掛け直す』って伝えて欲しい」

クレジットカードの件であると話していれば、個人宛で会社に電話が掛かってきても不自然ではありません。

上手く職場の人間に頼んで確実に在籍確認をクリアしましょう!

おまとめローンの審査に落ちた時の対処法

このようにおまとめローンを申し込んでも、申し込んだ人の信用情報に問題があったり申込内容に虚偽が発覚した場合は審査を通過することはできません。

そして金融機関側から審査に落ちてしまった理由を教えてくれるということはありませんし、問い合わせたとしても基本的に回答は得られないとされています。

ただ審査に落ちた理由は必ずありますし、理由によっては改善することで改めて申し込めば審査を通過できる可能性もあります。

また一つのおまとめローンの審査に落ちたとしても別のおまとめローンに申し込むなどの対処法もあるため、審査に落ちたからと言って諦める必要はないと言われています。

そのためまずは、自分にできる対処法ややるべきことを見極めることが大切です。

なぜ審査に落ちたのかをまずはチェック

おまとめローンの審査に落ちた時、まず考えなければいけないのが審査に落ちた原因を調べることです。

これに関しては審査をした金融機関に問い合わせても教えてもらえないので、自分なりに原因を調べていく必要があります。

例えば申込内容に記入ミスがあった場合にはその点を修正していけばいいだけですし、嘘の情報を記入していたのであれば今後は正しい情報を記入していけば問題ありません。

また信用情報に問題があった場合には、新たに借入をしない・延滞や遅延があった場合には信用情報から記載が亡くなるまで申込を控えるなどの対処法が必要です。

このように審査に落ちた原因をチェックしていくことで、その内容に応じた対処を取ることができます。

再申込までの期間を最低でも1ヵ月空ける

一度おまとめローンの審査に落ちてしまうと、慌てて他の金融機関に立て続けに申込をしたり金融機関の審査に問題があったのではないかと再申込をする人もいます。

このように複数の金融機関に立て続けに申込をしたり期間を空けずに再申込をしてしまうと、「そこまでお金に困っている状態」「融資をしても返済する余裕がないほどお金がない状態」と判断されてしまいます。

そうなると滞納リスクが一気に高くなってしまうので当然審査に落ちてしまいますし、同じ金融機関に何度も申し込むと審査そのものを拒否されてしまう可能性があるようです。

そのため一度に複数の金融機関におまとめローンの申し込みをすることは避けた方がいいですし、再申込をするのであれば最低でも1か月は空けた方がいいとされています。

銀行から消費者金融のおまとめローンに申込先を移す

おまとめローンは銀行だけではなく消費者金融でも取り扱っているのですが、銀行の方が審査が厳しい傾向があります。

これは消費者金融のおまとめローンと比較して、銀行のおまとめローンの方が低金利であることが理由として挙げられているようです。

そのため銀行のおまとめローンで審査を通過できなかった場合は、消費者金融のおまとめローンに申込先を変更するという対処法もあります。

消費者金融のおまとめローンは銀行のものと比較するとやや金利は高いものの、審査に関して柔軟な対応を見込めます。

ただし銀行のおまとめローンに申し込んでから6か月は期間を空けておかないと確実に審査落ちしてしまうので、消費者金融に申込先を移すのであれば6か月後に1社ずつがおすすめです。

消費者金融おまとめローンは評判が悪い?その理由と使う時の注意点

債務整理を検討する

おまとめローンが利用できないほど他社借入の件数が多く、返済も困難である場合は債務整理を検討しましょう。

債務整理の方法としては以下の3つを挙げることができます。

  • 任意整理
  • 個人再生
  • 自己破産

詳しくは次から見ていきましょう。

任意整理

任意整理とはカードローン会社に交渉をすることで、金利や元金の一部を免除してもらう手続のことです。

交渉自体は申し込み者本人でもできますが、カードローン会社からあしらわれるのがほとんどであるため、弁護士や司法書士などに依頼することをおすすめします。

費用は依頼する法人や件数などによって異なりますが、1件あたり数万円程度に設定している弁護士事務所が多いです。

個人再生

個人再生とは裁判所で手続を受けることで、カードローンの金利や元金の半分以上を免除してもらう手続のことです。

個人再生は裁判所の決定になるため、カードローン会社へ交渉をする必要はありませんが、手続は複雑であり一人でおこなうのは難しいです。

弁護士や司法書士などに依頼した場合の費用は30万円程度が相場だと言えます。

自己破産

自己破産をすればカードローンの借入残高は原則0になります。

しかし、以下などのお金は免責事由に該当しないため、自己破産後も返済や支払を続ける必要があります。

  • ギャンブルや浪費目的でカードローンを利用した
  • 損害賠償などの賠償金
  • 養育費などの支払
  • 年金や保険料などの税金関連

自己破産によって何が免責されるかは裁判官の判断に依るため、自己破産をする前に弁護士や司法書士に相談をすることをおすすめします。

その際の費用としては50万円程度を見積もっておくと良いでしょう。

なお、手元にお金がない場合は分割払いができる法律事務所がほとんどです。

おまとめローンの審査は甘くない!対策を立てて申し込もう!

ここまでおまとめローンの審査について解説してきました。

このページの内容をまとめると以下の通りになります。

  • おまとめローンの審査は新規借入よりも厳しい
  • おまとめローンの審査には最低でも数日かかる
  • 年収が低い・収入が安定していない場合はおまとめローンの審査に通りづらい
  • おまとめローンの審査に通るためには金融機関選びや在籍確認が重要
  • おまとめローンの審査に落ちた場合は申込期間を空けて再申込をするか債務整理を検討する

おまとめローンの審査基準は決して甘くありません。

きちんと対策を立てて審査へ申し込みましょう!

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