お金を借りる時には審査がある!何を見られる?どうすれば通る?

住宅や車など、一般的に高価なものを買う際にローンを組んで購入するという方は少なくはありません。

ローンを組むということは、金融機関からお金を借りているのと同義です。

しかし、金融機関も誰にでもお金を貸してくれるわけではありません。

お金を貸すかどうかは、金融機関が審査を行うことにより決定されます。

この記事では、お金を借入するときの審査の意味やポイント、審査に通りやすくするためのコツについてご紹介します。

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金融機関からお金を借りる際は審査が必要

銀行や消費者金融などの金融機関から融資を受けるというのは、資金の調達としては最もポピュラーな方法です。

しかし、金融機関からの借入は審査が必要となっています。金融機関は慈善事業としてお金を貸し付けているわけではありません。

借りたお金は返さなくてはなりません。金融機関にとって、返済に伴った利子による収益というのは立派な収益源となります。

ですが、貸し付けた相手に十分な返済能力がなければ、利子が返ってくるどころか貸し付けた分のお金すら返ってこないというリスクを抱えています。

それらを防ぐために、貸付を行う前に十分な審査を行い、利用者の返済能力を把握します。

また、審査がある理由はなにも金融機関が有利になることだけを目的としているわけではありません。

過剰な貸し付けによって利用者が困ることのないように、利用者を守ることも目的とされています。

銀行カードローンと消費者金融の審査の違いを図解で解説!

審査には過剰貸付から利用者を守る役割もある

過剰貸付とは、利用者の返済能力を超えたお金を貸し付けることです。

貸し付けられた金額が大きくなればなるほど、利子も大きくなります。

そのため、収入が低いなどといった理由で生活資金が足りず、借入を行いたいと考えている人に審査もせず貸付をしてしまうと、収入で利子すら返せなくなり、どんどんと生活は困窮する一方です。

過剰貸付を守るために、「総量規制」という貸付に対する規制が行われています。これは、消費者が借りることのできるお金を、年収に合わせて上限を決めるという規制です。

貸金業法による規制ですので、消費者金融では徹底してこの上限が守られています。

銀行法である銀行は総量規制の対象外でしたが、2017年4月より大手メガバンクが自主規制を行ったことからそれ以降は銀行でも総量規制に近いルールに基づいた貸付を行っています。

審査をして利用者が返せる金額を融資する

この審査は、年収などから利用者の返済能力を図ります。

利用者の毎月の収入やボーナスなどの賞与を合わせた年収や、土地などといったその他の所有している資産はもちろん、定年まで何年残っているのかによって安定した収入が得られるのが残り何年かといったことも審査の対象に入ります。

利用者の返済能力を超えた貸付を行い、自己破産などをされると金融機関としても貸し損になってしまいます。

これを防ぐ目的としても、金融機関は利用者の返済能力の審査を厳重に行います。

審査なしでお金を借りる方法はある

しかし、場合によっては返済能力を超えた融資額が必要になる場合もあります。

そんな時に使える方法として、総量規制に影響を受けない方法で貸付を行ってもらうという方法があります。

銀行も総量規制の流れが始まっていますので、2017年4月以降の貸付は銀行であっても総量規制の影響を受けると考えてもよいでしょう。

その他の方法として「総量規制の除外」や「総量規制の例外」そしていわゆる「闇金」や「個人融資」からの借入があります。

「総量規制の除外」とは、住宅ローンや自動車ローンなど、いわゆる担保がついている場合の貸付です。

これは返済が不可能になった場合、高額の担保として扱われる住宅や車が残っていますので、総量規制を超える金額の貸付を行ってくれるというルールです。

「総量規制の例外」とは、おまとめローンなどにより、消費者にとって有利な貸付を行う場合、一時的に総量規制を超える貸付を行っても構わないというルールです。

「闇金」はそもそも貸金業法に則った運営を行っていませんので、総量規制にも従っていません。

「個人融資」も本来なら利息制限法に則って年利15%から20%までと定められていますが、特に貸付の上限については定められていません。

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担保付きローン・質屋は担保をじっくり査定される

担保付きローンや質屋では、担保あるいは質草と呼ばれる物品を借金のカタにすることで、お金を貸してくれます。

銀行などの金融機関で担保付きローンを組む場合、多くは住宅などの不動産や車といった高額の物品です。

万が一消費者の返済が滞る、返済が不可能になるという場合は権利が金融機関のものになりますので、それらの売却などにより金融機関は損失分を補填します。

そのため、担保となる物品には借入金に見合った価値がある必要があります。

質屋も、いらなくなった物品の換金目的として使う方もいますが、本来は物品を質草として質屋に預け、それに見合った額を利用者に貸付します。

その後利用者は借入金と利息を合わせて返すことにより、預けた物品を返してもらうというのが質屋本来の姿でした。

貸し付けたお金が返ってこない場合、質屋はその物品を売却します。これらの理由から、担保付きローンや質屋では担保自体の査定が大切です。

闇金・個人融資は審査なしだがリスク大

担保なしでも貸付を行ってくれるところに闇金や個人融資があります。

貸金業者は、貸金業法に定められた利息制限法に基づき、法外な利息を消費者に課すことはできません。

また、総量規制でも制限をされているため、利用者が返済することのできる金額までしか貸付を行いません。

ですが、闇金はそんなことはお構いなしに、多額のお金の貸付も行ってくれます。

そのため、消費者はいずれ返済が不可能になる、あるいは返済をしているのにもかかわらず、元金がほとんど減ることのない延々と続く返済期間を迎えることがあります。

また、個人間融資もリスクがあります。たしかに、きちんと法に則った貸付を行ってくれる人もいますが、中には個人情報の取得目的で近づいてくる人や、個人だと思っていたら闇金の仲介人であったというケースもあります。

法外な高金利で貸し付ける

利息制限法により、貸金業法に則った貸金業者は最大でも年利が20%です。

しかし、闇金でメジャーな利息方法として「トイチ」や「トサン」などと呼ばれる利息があります。

トイチというのは10日で1割、トサンというのは10日で3割の利息がつくということを意味しています。

また、利息は複利計算で計算されるため、利息に対しても利息がつきます。

例えば年利20%の貸金業者から10万円を借りた場合、1年後に返済をするのであれば元金10万円と利息2万円であわせて12万円です。

しかし、トイチであれば10日後には元金10万円と利息1万円で11万円、さらに10日後の20日目には11万円に利息1.1万円で12.1万円とこの時点で法定利息を超えています。

同様に計算していくと、365日後には324万円以上を返す必要があります。つまり、年利でいえば3140%以上ということになります。

個人間の融資では、例えば10万円の元金を1か月後に利息5000円で返すという約束などがあれば、パッと見た限りそれほど高い金利とは思えないかもしれません。

ですが、これは1か月で5%の利息がついている計算です。単純な年利で考えると60%ですので、法定利息と比べ高いことがわかります。

返済できないと怖い取り立てがおこなわれる

闇金のイメージとして、怖い取り立ての印象がある方も少なくはないでしょう。

闇金業者は、最初は優しい顔をしてすぐにお金を貸してくれます。

しかし、借りて返済日が近づいているのにも関わらず、返済を行わないとしつこく電話がかかってきます。

返済できない日が長くなるほどどんどん口調は厳しさを増し、いずれは家に直接やってくるまでになります。

そうなると近所の人に借金があることがばれるのはもちろん、会社や親族などにも連絡がいき、強制的な取り立てが行われます。

利息分だけでも返済するように仕向けられ、返済を行ったところで元金は減っていませんので、またいずれ取り立てがやってくるという悪循環に陥ります。

お金を借りる時に審査で見られるポイント

融資に対する審査では、利用者が確実に返済できるかどうかということを基準にして、融資の可否を決定します。

そのため、審査で見られるのは利用者の返済能力です。返済能力は月々の収入はもちろん、ボーナスなどの賞与も考慮されます。

また、万が一返済が不可能になった場合に、貸し付けた金額が回収できるかということも大切ですので、担保となるものや保証能力というものも大切です。

いくつかの審査項目を統合し、この2点を主に見ています。

貸し付けを行う相手、つまり消費者が信用に足る相手かどうかというものも金融機関にとっては大切な情報です。

少しでも審査を有利に進めるために嘘の情報を書くと、余計に信用を失う結果になります。

また、すでに高額な借入金がある場合や、借入金の返済が滞っている場合などもお金に対してルーズな印象を与えてしまうため、審査のポイントとされています。

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最も重視されるのは利用者の年収

返済は主に収入から行われます。

会社員であれば毎月の給与などが当てはまります。

総量規制という概念が生まれたのも、この年収が関係しています。

総量規制のルールは、年収の3分の1を超える額を貸し付けてはならないというルールですので、上限額は利用者の年収に依存します。

また、会社員の年収というのは同じ企業に勤めている限り大幅に減ることはそれほど多くありません。

つまり、毎月安定した額が収入として入ってくるということを表しています。そのため、重要視される項目に年収が挙げられます。

年収が十分でも借入額が高いと審査に落ちる

総量規制が年収の3分の1までと定められた理由には、この額までであれば生活に影響のない範囲内で返済できるという統計に基づいています。

そのため、いくら年収が高くても、借入額が高いと返済が困難になり生活に影響を及ぼす可能性が考えられます。

また、総量規制以上の額を借入した場合、罰則を受けるのは貸付を行った金融機関の方です。

これらの理由からどれほど年収が十分で返済能力があるとみなされていても、あまりにも借入額が高くなってしまうと金融機関は貸付を行えないため、審査に通らないということがあります。

信用情報にキズが付いている

クレジットカードなどで信用情報というものを聞いたことがある方もいることでしょう。

これは、個人信用情報といい、氏名や生年月日といった本人確認のために必要な情報と、ローンやクレジットカードの利用状況に関する情報を合わせたものです。

特にローンやクレジットの利用情報では、どの金融機関でいつ利用したのか、どんな利用状況でいくら利用したのか、それに対してきちんと返済は行われているのかというのが記録されています。

また、これらの個人信用情報は、個人信用情報機関という場所に登録されており、日本では3つの機関があります。

すべての金融機関はこのいずれかの個人信用情報機関に加盟していますので、自由に閲覧することができます。

信用情報のキズは、支払いの延滞や遅延、銀行融資以外の金融機関での借入状況、クレジットカードの新規申し込みや携帯電話の分割払いといった申し込み情報などが当てはまります。

このキズがついた状態では、返済能力に難ありと判断され、融資を渋られる可能性があります。

金融事故から申し込みまで時間を空けるのがおすすめ

これらの信用情報ですが、永遠に情報機関に載るわけではありません。いわゆる時効と呼ばれるのものがあります。

信用情報機関や、いわゆるブラックリスト入りした理由によっても期間は異なります。例えば、全国銀行個人情報センターという信用機関に載っている情報は、延滞や代位弁済、債務整理を行った場合は契約終了日から5年間、自己破産の場合は決定日から10年間残ります。

つまり、自己破産をしていたとしても、10年が経過していれば信用情報を辿ることができないということです。

そのため、延滞などの金融事故を起こして信用情報にキズがついているのであれば、時間を空けてから申し込みを行うことで審査に通る可能性があります。

同時に複数のローンへ申し込んでいる

クレジットカードの申し込みの際に、注意事項などで直近6か月以内のクレジットカードの申し込み状況を確認されたという経験がある方もいることでしょう。

あまりこの枚数が多すぎると、一時的に審査に通過しにくくなるといわれています。実はこの申し込み情報というのも個人信用情報として記録が残されます。

カードローンにしろクレジットカードにしろ、融資を受けようとした記録が残ってしまうため、実際に融資を受けたか否かに関わらず、記録は残ります。

信用情報機関への照会は、リアルタイムで履歴を確認することができます。つまり、先に申し込んだローンによる照会を受けた後、次のローンでも照会を受けると、先に申し込んだローンの照会記録が見られてしまいます。

この申し込み記録については、登録機関が最大6か月です。

審査の優先順位としてはそれほど高くない項目ですが、あまりにも申込件数が多いと、融資を断られることがあります。

すでに他社からの借入がある

特にカードローンなどの場合、他社からの借入状況は優先される情報として取り扱われます。

あまりにも借入額が多いと、お金にルーズという印象がありますし、さらに返済が滞っているという場合は信用も下がってしまいます。

また、総量規制にも関わります。

総量規制の年収の3分の1というのは、すべての借入金の合計金額ですので、他社からも借入している場合は限度額が下がった状態です。

審査に通りたいために虚偽の申告を行うと、信用情報の照会でばれてしまうので、正直に答えましょう。

なお、住宅ローンやカーローンといった担保付きのローンは、この場合他社からの借入があるとみなされません。

審査に通るには限度額を下げるのが最もおすすめ

カードローンの多くは、限度額が1万円から1000万円におさまっている場合が多いです。

しかし、実際に借りることのできる額は個人によって異なります。

金融機関側からすると、信用情報が低いのにも関わらず借入の限度額が高い場合は、毎月の返済が滞る、返済が行われないというリスクを持ち合わせています。

しかし、限度額が低い、つまり限度まで貸し付けたとしてもそれほど大きな額にならない場合は、このリスクが軽減されます。

そのため、ローンの審査では可能な限り限度額を低くして申し込むことで審査を通りやすくすることが可能となります。

カードローンなら通過後に増額申請ができる

カードローンは、申し込み後に増額の申請を行うことも可能です。

増額をするためには、また審査に通過する必要があります。審査ですので、やはり信用情報が大切になります。

例えば、申し込み時点では転職したばかりで収入が少なかったため、限度額を下げて申請をしたが、長く勤めることにより収入が増加したというのは信用情報があがる要因となります。

また、実績を積むというのも信用をあげる要因です。

カードの利用実績を作り、きちんと毎月返済をしているという実績を示すことで、そのカードに対する信用を少しずつあげることができます。目安として最低6か月程度は必要です。

お金を借りる時はまず審査対策をしよう

お金を借りるときには、審査を受けることが一般的です。

審査が必要ない闇金や個人間融資は、法外な利息や詐欺などの大きなリスクも抱えています。

最も安心してお金を借りることができるのは、やはり銀行ローンです。

審査に通るためには、返済における信用情報が何よりも大切です。年収が低いのであれば、申し込み時は限度額を下げて申請し、信用関係を築いてから増額申請をすることをおすすめします。

審査に通りたい一心で虚偽の情報を申告しても、信用情報機関への情報開示請求により銀行には判明してしまいます。

その場合審査を断られる可能性が高くなりますので、あらかじめ真実を申告しておくことで信用されやすくなります。

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