2020年5月現在、多くの企業が新型コロナウイルスの感染拡大防止のために自粛や業務の縮小をおこなっています。
中には収入が大きく減り生活が苦しい!という方もいるでしょう。
このページではコロナの影響で収入が減った方が利用できる公的融資制度や給付金制度について解説していきます。
コロナで収入が減った人がお金を借りる方法
コロナウイルスの影響で収入が減った人が受けられる公的融資制度としては、以下の2つを挙げることができます。
- 緊急小口資金
- 総合支援資金
1週間で最大20万円の融資を受けられる緊急小口資金
対象者 | 新型コロナウイルスの影響で収入の減少があった世帯 |
---|---|
貸付上限 | 20万円※ |
据置期間 | 1年以内 |
返済期限 | 2年以内 |
貸付利子 | 無利子 |
保証人 | 不要 |
※緊急小口資金を10万円以上借りる場合は、以下の条件の内一つを満たす必要があります。
- 世帯の中で新型コロナウイルスにかかった人がいる
- 世帯の中で要介護者がいる
- 世帯員が4人以上
- 世帯の中で学校が臨時休業している子供の世話をしている人がいる
- 世帯の中で風邪などの新型コロナウイルスの兆候がある子供の世話をしている人がいる
- 世帯の中で個人事業主がいる
また上記以外でも生活費用の貸付が必要であると認められた場合は10万円以上の貸付が認められるケースがあります。
まずは管轄の市区町村社会福祉協議会か、労働金庫へ相談するところから始めましょう!
毎月最大20万円の融資を受けられる総合支援資金
対象者 | 新型コロナウイルスの影響で収入の減少があった世帯(失業者向け) |
---|---|
貸付上限 | 月20万円以内※ |
据置期間 | 1年以内 |
返済期限 | 10年以内 |
貸付利子 | 無利子 |
保証人 | 不要 |
※単身世帯の貸付上限額は月15万円以内
失業によって生活が苦しい方は、管轄の市区町村社会福祉協議会へ相談にいきましょう!
また緊急小口資金と総合支援資金を併用することは可能である点と、返済時にも収入の減少が認められる場合は、返済が免除される点は覚えておくと良いでしょう。
コロナで収入が減った人が受取れる給付金や保障制度
新型コロナウイルスの影響で収入が減った人が受け取れる給付金は以下の通りです。
- 特別定額給付金
- 住居確保給付金
- 傷病手当金
- 休業手当
- 小学校休業等対応支援金
- 持続化給付金
- 給付奨学金
- 子育て世帯への臨時特別給付金
誰でも10万円が貰える特別定額給付金
対象者 | 2020年4月27日時点で住民基本台帳に記録されている者 |
---|---|
受給額 | 10万円 |
特別定額給付金は住民票があれば誰でも受け取れる給付金制度のことです。
以下に申し込み方法をまとめました。
郵送を利用する場合
- 市区町村から特別定額給付金の申請書を受取る
- 申請書に必要事項を記入
- 申請書・振込先口座の確認書類・本人確認書類の写しを市区町村に郵送する
- 口座振込で10万円の給付を受取る
オンラインで申請する場合
- マイナポータルへアクセス
- 居住地域と特別定額給付金の申請を選択
- 氏名や住所などの必要事項を入力
- 振込先口座の確認書類の画像をアップロード
- マイナンバーカードを利用して電子署名をする
- 口座振込で10万円の給付を受取る
なおオンラインで申請する場合は家族全員がマイナンバーカードを持っている必要はありませんが、世帯主の分は必要になる点は注意しましょう。
また、申請書の郵送状況や給付までにかかる時間は各市区町村によって異なります。
まずは特別定額給付金に関するサイトを見て、各市区町村の現在の状況をチェックしましょう!
最長9ヶ月の家賃保証が受けられる住居確保給付金
住宅確保給付金の支給を受けるためには以下の条件を全て満たす必要があります。
- 申請日において65歳未満である
- 離職してから2年が経過していない
- 離職以前は世帯の生計を自身の収入で維持していた
- ハローワークを利用している
- 国の雇用対策による給付を受けていない
- 申請月の世帯収入の合計が、基準額(市区町村民税均等割が非課税になる収入額の12分の1)+家賃額以下である
- 申請月の世帯の預貯金額が基準額(単身世帯:13.8万円 2人世帯:19.4万円 3人世帯:24.1万円)×6以下である
- ハローワークで月2回以上の職業相談と自治体で月4回以上の面接支援を受けている
また、住宅確保給付金の支給は原則3ヶ月間ですが「就職活動を誠実におこなっている」と判断された場合は、最大9ヶ月間の家賃保証を受けることができます。
まずは管轄の市区町村の自立相談支援機関へ相談にいくところから始めましょう!
日割り収入の3分の2が受取れる傷病手当金
自身がコロナに感染して仕事を休んでいる・コロナに感染している疑いがあるため休業を指示された場合などは、傷病手当金を受け取ることができます。
ただし、傷病手当金を受け取るためには以下の条件を全て満たしている必要があります。
- 健康保険に加入している
- 病気や怪我のための休業である
- 業務をおこなうことができない状態である
- 4日以上業務をおこなえなかった
- 休業期間中に給与の支払がない
また、支給される傷病手当金の額の計算式は以下の通りです。
1日あたりの傷病手当金の支給額=支給開始日以前の月収の平均額÷30×3分の2
なお、傷病手当金は支給を開始した日から最長1年6ヶ月の間受け取ることができますが、1年6ヶ月の間に出勤した期間も受給期間に算入される点には注意しましょう。
まずは全国健康保険協会のホームページより申請書をダウンロードするところから始めましょう!
収入の約6割が貰える休業手当
新型コロナウイルスの感染の拡大を防止するために、会社側から休業を指示された場合は休業手当が貰える可能性があります。
貰える休業手当の額は以下の式で計算することができます。
1日辺りの休業手当額=休業が開始した日以前の3ヶ月間に支払われた賃金の総額÷期間の総日数×60%
しかし本来休業手当は会社側の都合で休業を指示した場合にのみ利用できる制度です。
新型コロナウイルスの感染拡大防止は会社都合とみなされない可能性も高く、制度が利用できるかどうかは会社の判断によるのが現状です。
まずは会社の総務や経理などに休業手当が利用できるか確認するところから始めましょう!
フリーランスの親が受取れる日毎の4100円!小学校休業等対応支援金
以下の条件を全て満たす方は2020年の6月30日まで1日あたり4100円の給付金を受け取ることができます。
- 保護者である
- 対象期間中に子供の世話をしている
- 小学校などの臨時休業前に業務委託契約を締結している
- 子供の世話のために業務委託契約で予定された日時に業務ができなくなった
フリーランスの親御さんは学校等休業助成金・支援金、雇用調整助成金コールセンターへ相談するところから始めましょう!
事業者が200万円受け取れる持続化給付金
以下の条件を全て満たす事業者※は最大200万円の給付金を受け取ることができます。
- コロナの影響で1ヶ月の売り上げが前年同月比で50%以上減少した
- 2019年以前から事業収入を得ている
- 今後も事業を継続する意思がある
- 資本金の総額が10億円未満
- 常時使用している従業員が2000人以下
※個人事業主でも持続化給付金を受け取ることは可能ですが、額は100万円になります。
また給付にあたっての業種の制限はありません。
事業主の方は持続化給付金事業コールセンターへ問い合わせるところから始めましょう!
大学生が月7万5000円受け取れる給付奨学金
高校卒業(高卒認定)から現役もしくは1浪で大学に入学した大学生で、学力基準と一定の収入額と資産基準を満たしている場合、最大7万5800円の給付金を毎月受け取ることができます。
学力基準は以下の通りです。
【1年次(2019年度秋入学者を含む)】
- 高等学校の評定平均が3.5以上または入試の成績が入学者の上位50%に属する又は高卒認定試験を合格している
- 学習する意欲が学修計画書から確認できる
【2年次以上】
- GPA等が学部の上位50%に属する
- 習得した単位数が標準単位数以上である
- 学習する意欲が学修計画書から確認できる
収入基準は以下の通りです。
第1区分 | 学生と生計維持者の市区町村民税所得割が非課税 |
---|---|
第2区分 | 学生と生計維持者の支給額算定基準額※の合計が100円~2万5600円 |
第3区分 | 学生と生計維持者の支給額算定基準額の合計が2万5600円~5万1300円 |
※支給額算定基準額=課税標準額×6%-(調整控除額+調整額)
収入基準は総資産の合計が2000万円(生計維持者が1人の場合は1250万円)未満か否かです。
まずは大学の学生課に相談するところから始めましょう!
中学生の親が受取れる1万円!子育て世帯への臨時特別給付金!
児童手当を受給している世帯(0歳~中学生のいる世帯)は、児童1人につき1万円の臨時特別給付金を受け取ることができます。
子育て世帯への臨時特別給付金を受け取る流れは以下の通りです。
- 市区町村から案内チラシを受け取る
- 届出書を提出
- 児童手当登録銀行口座で振込を受ける
特別給付金を受け取るにあたって審査などを受ける必要はなく、児童手当を受給している全ての世帯が対象に入ります。
まずは管轄の市区町村のホームページをチェックするところから始めましょう!
融資制度や給付金を賢く利用してコロナを乗りきろう!
ここまでコロナの影響で収入が減った方が利用できる公的融資制度や給付金制度について解説してきました。
このページの内容をまとめると以下の通りになります。
- 緊急小口資金や総合支援資金でお金を借りよう!
- 特別定額給付金や住居確保給付金などで生活費を確保しよう!
公的融資制度や給付金を賢く利用してコロナを乗りきりましょう!