コロナ拡大で利用者が増えている給料ファクタリングには闇金並みの高利息リスクが!注意点を徹底解説

コロナ拡大で利用者が増えている給料ファクタリング

新型コロナウイルスの影響で収入が減ったことで、給料のファクタリングをする人が増えています。

しかし中には給料ファクタリングなんて聞いたこともないという人もいるでしょう。

このページでは、給料ファクタリングとはなにか・給料ファクタリングを利用するメリットとデメリットについて解説していきます。

また、給料ファクタリングは闇金なのかも併せて紹介するので参考にしてください。

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給料ファクタリングとは給与債権の現金化

給料ファクタリングとは、将来貰う予定の給料を売ることによってお金を得る行為です。

労働者は働くことで、給料を得るわけですが、これは言い換えると将来給料を貰う権利(給与債権)を取得しているとも言えます。

そして将来給料を貰う権利は、そのまま第三者に売ることができるのです。

これが給料ファクタリングの仕組みです。

形のない権利を売ることにイメージが湧かない方も多いですが、ビジネスの世界では売掛金の債権(まだ受け取っていない利益)をファクタリングすることは珍しくありません。

給料ファクタリングのメリット

給料ファクタリングを利用するメリットとしては以下などを挙げることができます。

  • 即日お金を受け取れる
  • アルバイトでも利用しやすい
  • 在籍確認が不要
  • 総量規制以上の額を調達できる
  • ブラックでも利用可
  • 倒産前の給料を確保できる

詳しくは次から見ていきましょう。

即日お金を受け取れる

給料ファクタリングの一番のメリットは、お金を受け取るまでの速さにあります。

例えば銀行や消費者金融でお金を借りる場合は、利用者の信用情報のチェックが必要なため、申し込みから融資まで数時間から1週間程度かかることも珍しくありません。

しかし給料ファクタリングは貸付ではなく、給料債権の売買であるため信用情報のチェックはおこなわれず、場合によっては最短30分でお金を受け取ることが可能です。

アルバイトでも利用しやすい

消費者金融でも以下の条件を満たせばアルバイトであってもお金を借りることができますが、ハードルは決して低いとは言えません。

  • 年収が100万円前後ある
  • 月々の収入にバラつきがない
  • 今後も収入が見込める

一方、給料のファクタリングは、将来に貰える給与さえあれば原則利用することが可能です。

在籍確認が不要

また、ファクタリングは銀行や消費者金融と違って在籍確認を受ける必要がありません。

そのため、以下などの在籍確認が取りづらい人であっても、ファクタリングを利用すれば資金の調達が可能です。

  • 職場に人がいないことが多い
  • 職場の人間に金融機関の利用を知られたくない

また「大手消費者金融の在籍確認は社名を伏せておこなわれるため利用が職場にバレることはない」という意見もありますが、社名を名乗らない電話は逆に不自然であるため結局利用がバレる可能性は高いです。

職場の人に内密で資金調達をしたい方とっては、給料ファクタリングは魅力的な選択肢だと言えるでしょう。

総量規制以上の額を調達できる

消費者金融でお金を借りる場合は、総量規制の関係から年収の3分の1を超える金額を借りることはできません。

しかし、給料ファクタリングを利用すれば、すでに総量規制を超える額を借りていても資金を調達することが可能です。

ブラックでも利用できる

また、給料ファクタリングの大きなメリットとしてはブラックの人でも利用出来る点にあります。

例えば、過去に以下などの金融事故を起こしてしまっている場合、3~5年間は銀行や消費者金融から融資を受けることはできません。

  • 銀行や消費者金融の長期(2ヶ月)滞納
  • クレジットカードの強制解約
  • 債務整理(任意整理・個人再生・自己破産)
  • 携帯電話の料金の滞納

一方、給料ファクタリングは信用情報自体のチェック自体がおこなわれないため、ブラックに入っている人でも利用することができます。

倒産前の給料を確保できる

業績の悪化や事業の失敗などで会社が倒産をすると、従業員の給料が支払われなくなる可能性がありますが、給料ファクタリングを利用すれば倒産前に給料を現金化させることができます。

しかし、給料を確保する目的でファクタリングを利用する際は債還請求権がないファクタリング会社を利用しましょう。

償還請求権があるファクタリング会社を利用すると、倒産によって受け取れなかったファクタリング会社の利益を利用者が負担する必要があるためです。

給料ファクタリングのデメリット

給料ファクタリングを利用するデメリットとしては、以下などを挙げることができます。

  • 法的にグレーゾーン
  • 悪徳業者が多い
  • 勤務先の信用を失う可能性がある
  • 手数料が高い

手数料に関しては、給料ファクタリングは闇金なのかを参考にしてください。

法的にグレーゾーン

ビジネスの世界でのファクタリングは珍しくないことは前に説明した通りですが、給与ファクタリングに関してはまだまだ歴史が浅く、法整備が追いついていないのが実情です。

手数料の高さや、給料のファクタリング会社への譲渡などは問題になることが多く、今後の法改正によっては摘発される可能性も十分にあるでしょう。

悪徳業者が多い

2017年8月30日に大阪府にてファクタリング業者を装った闇金業者が摘発されました。

前に説明した通り、ファクタリング業者=闇金業者ではありませんが、非常に近い位置にあるとは言えるでしょう。

また、ファクタリング会社を利用した人の中には、以下などの被害を訴える声も少なくありません。

  • 会社にバラすと脅されて口止め料を要求された
  • 数日支払いに遅れただけで会社や自宅に取り立てにきた
  • 個人情報だけを抜き取られた

勤務先の信用を失う可能性がある

給料ファクタリングは2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。

3社間ファクタリングを利用するためには、勤務先の会社に債権譲渡の同意を得る必要があり、給料の管理ができない人であると判断される可能性があります。

雇用は労働基準法によって保証されているため、ファクタリングが理由で解雇に至る可能性はありませんが、昇進や昇給の可能性は低くなるでしょう。

給料ファクタングは闇金なのか?

また、給料ファクタリング会社は闇金業者ではないのかと思う人もいるでしょう。

結論から言うと、現時点では給料ファクタリングと闇金は同じではありません。

理由などは次から見ていきましょう。

現時点で給料ファクタリングは闇金ではない

まず、闇金とは以下などの条件を満たす金融機関のことを指します。

  1. 貸金業を営んでいるにも関わらず、登録を行っていない
  2. 貸金業法の上限金利(20%)以上を利用者に課している

しかし、前にも説明した通り、給料のファクタリングはそもそも貸金業ではありません。

そのため、給料ファクタリング会社は違法な金融機関である闇金とは言えないのです。

ただし、2020年3月5日金融庁は給料のファクタリングは違法な貸金業と認定する回答を発表しました。

照会内容
業として個人(労働者)が使用者の対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収をおこなうことは、貸金業法第2条第1項に定める「貸金業」に該当するかどうか

照会における回答
当該スキームは、経済的に貸付け(金銭の交付と返還の約束が行われているもの。)と同様の機能を有しているものと考えられることから~照会に係るスキームを業として行うものは、同項の「貸金業」に該当すると考えられる。

(金融庁ホームページより引用)

また、2020年3月24日には東京地方裁判所にて、給料のファクタリングが違法であるとの判決が下されました。

判決文の抜粋

  • 給与ファクタリングは経済的には貸付けに該当する
  • 貸付けをおこなっている以上、ファクタリング会社は金融業者に該当する
  • 給料ファクタリングの利息は法定利率を大きく超えるものであり、貸金業法に違反する
  • 貸金業法に違反する貸付けである以上、取引は無効であると共に給料ファクタリング会社は刑事罰の対象になる

給料のファクタリングが闇金かどうかの最終的な決定は、最高裁判所の判決を待つ必要がありますが、これまでの傾向を考えると地方裁判所の判決が逆転する可能性は低いと言えるでしょう。

手数料は闇金並に高い

金融庁や東京地方裁判所が、給料ファクタリングは闇金であると認定した理由は、手数料の高さにあります。

以下に給料ファクタリング会社を含む各金融機関の年利をまとめました。

金融機関 年利
消費者金融 18~20%
銀行 14%前後
給料ファクタリング 180%

給料ファクタリングの利用はオススメできない!

ここまで、給料ファクタリングとはなにか・給料ファクタリングのメリットとデメリット・給料ファクタリングは闇金か否かについて解説してきました。

このページの内容をまとめると以下の通りになります。

・給料のファクタリングとは給与債権の現金化
・給料ファクタリングのメリットとしては、資金調達までのスピードやブラックでも利用できる点が挙げられる
・給料ファクタリングのデメリットは、悪徳業者の多さと法的にグレーゾーンであること
・現時点で給料ファクタリングは闇金とは言えないが、地方裁判所レベルでは違法の判決が出ている

以上より、金策として給料ファクタリングを利用するのはおすすめできません。

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