銀行カードローンを使ってしばらくすると、残高を増やすために増額審査を受ける選択肢が出てきます。
増額審査がどういうものなのか触れているコラムは意外に少なく、どうやったら申し込めるのか、審査基準は厳しいのかなど、疑問に思う方も多いでしょう。
今回は、銀行カードローンの増額審査に通るコツを詳しく解説していきます。
銀行カードローンの増額審査に通るコツ
新規の審査時より属性を上げる
新規のカードローン審査の時に比べて、収入などの属性が上がっていることが理想的です。
年収、勤続年数は新規の審査時より上がっていて、他社からのローン残高などはちゃんと減っていることが理想的です。
金融事故を起こさない
新規の審査から増額審査までの間に滞納などを起こしていると増額審査に通りにくくなります。
他社のローンを滞納した場合も増額審査に影響しますが、滞納したそのローンの増額審査を受ける場合は、詳しい利用状態を知っているのでより審査に通りにくいです。
ある程度の期間をおいてから増額審査を受ける
銀行カードローンを借りてから1か月足らずで増額審査を受ける場合、何のためにそんなことをするのか不審に思われるでしょう。
増額審査は銀行カードローンを利用していく中で、相手に優良顧客だと認知されて初めて通過することができます。
まずは実績を作るためにも返済期限を守って半年は利用してみましょう。
それくらいのタイミングで増額案内が届くので、そこを目安にしておいても良いでしょう。
ある程度の借入をおこなっておく
ローン残高が全く減っていないのに増額審査を受けても、通る可能性は低いです。
銀行からしても融資をするのはリスクがあるので、増額の意味がないと思われれば審査に落とされます。
ある程度使って、ちゃんと意味があるタイミングで増額審査へ申し込むようにしましょう。
銀行カードローンの増額審査は借入件数を増やすよりお得
すでに借りているローン残高が足りない時、増額審査を受けるほかに、他社のカードローンを借りる選択肢もあるでしょう。
ただ、結論から言えば銀行カードローンの増額審査を受ける方が、他社のカードローンを借りるよりもずっとお得で安全です。
その理由を解説していきます。
何件もカードローンを借りることは総量規制に引っかかるためできない
銀行カードローンの残高がたりないからと消費者金融カードローンを借りることは可能です。
ただ、消費者金融は総量規制対象なので、今借りているローンの総額が年数の3分の1を超える場合は審査に通ることができません。
一部では銀行カードローンは総量規制対象外なので、銀行カードローンを複数借りればリスクがないという声もあります。
しかし、銀行も2017年から年収3分の1を超える借入を自主規制しているので、どちらにせよ際限なく借入件数を増やすことはできません。
また、少額ずつ借りていたとしても複数社からお金を借りると多重債務状態になり、審査にはだんだん通りにくくなります。
多くても借入件数は3件以内に留めることをおすすめします。
何度も審査を受けるのは面倒
新規借入を複数社からおこなう場合、何度も審査の申込をしないといけません。
書類をいちいち提出するのは面倒ですし、在籍確認の電話が職場に何度もかかってくれば、さすがに同僚にも怪しまれることでしょう。
手間を減らすためにも増額審査はおすすめです。
返済日がバラバラになることで滞納のリスクが高まる
3社からお金を借りた場合、月に返済期限が3日あることになります。
こうなるとドンドン返済額の管理が厳しくなりますし、次の返済の利息はいくらかなど、細かい情報を追いにくくなります。
借入総額は同じでも、複数社から借りているほうが滞納の可能性は高いのです。
増額審査に通るほうが借入額は増加する
銀行カードローンの増額審査に通れば、限度額10万円が30万円になったり、30万円が50万円、100万円になったりします。
一方、新規の借入審査ではステータスの低い方なら融資額は10万円というのが一般的です。
お金に困っている時は増額審査を受けるのが、より効果的なのです。
銀行カードローンの増額審査はどのタイミングで受ける?
増額審査はこれまでの利用履歴も見て結果を判断します。
そのため、どのタイミングで増額審査に申し込むかも重要となります。
増額審査を申し込むのに最適なタイミングはあるのでしょうか。
①お金が必要なタイミング
まずは何といっても、お金が必要なタイミングです。
今現在必要と思ったタイミングで審査を受ければ、銀行側も必要性を理解して増額審査に通してくれる可能性が高いです。
逆に、「今はまだ大丈夫だけどそろそろ増額したいから審査を受けよう」という態度は良く見えますが、あなたが今後どれくらい使うかを銀行側は知らないので、増額してもらえない可能性も高いです。
②増額案内が来たタイミング
返済期限を守ってある程度利用していると、銀行側から増額審査の案内が届くことがあります。
銀行が認めた一定の水準を満たしている方にしか増額案内は届かないので、増額審査を受けるタイミングの目安になります。
増額案内が来たからといって絶対通る訳ではない
注意してほしいのは、増額案内が来たからといって絶対通る訳ではないということです。
返済期限を守って利用してきた分は評価されていること間違いないですが、それが全てではありません。
増額審査では個人情報や信用情報を厳しくチェックするので、そこで審査に落ちるケースもあります。
利用中の転職や金融事故は無視して増額案内は送られてくるので注意が必要です。
ただ、前述の増額審査に必要な利用期間は満たしていると考えられるので、自信のある方には目安となります。
銀行カードローンの増額審査を受ける流れ
増額審査を受ける流れは、こちらの4ステップです。
- 収入証明書を提出
- 増額審査へ申し込む
- 審査実施
- 限度額の変更手続
詳しく解説していきます。
収入証明書を提出
銀行カードローンの増額審査は、まず収入証明書を提出します。
サラリーマンなら給与明細、個人事業主なら源泉徴収票の最新分を提出しましょう。
増額審査へ申し込む
その後、増額審査へ申し込みます。
Webの会員ページを持つカードローンなら、そこから簡単に審査申込がおこなえます。
ただ、中には増額審査の申込は銀行で電話をかけるしか方法がないところも多いので注意しましょう。
審査実施
いよいよ増額審査がおこなわれます。
注意したいのは、増額審査はまず初めに新規の借入審査を同じく、属性や信用情報を一通りチェックするという点です。
その後、利用状況などを鑑みて、増額してOKかどうかを判断します。
限度額の変更手続き
審査に通過すれば、限度額の変更手続きに入ります。
手続き完了後、限度額の増枠が反映されれば変更は完了です。
銀行カードローンの増額審査の注意点
銀行カードローンの増額審査はメリットばかりではありません。
リスクも少なからずあるので、事前に把握しておきましょう。
まるごと再審査をされる
増額審査では、申込者の属性などを1から審査します。
“属性は最初の審査で合格してるからOK。増額審査では今までの利用状況だけ見る”という訳ではないのです。
増額審査でリストラにあって現在は無職になっている、収入が下がっている、大きな金融事故を起こしているといったことが発覚すれば、限度額を減ったり、途中解約をされたりする可能性もあります。
返済負担が一気に上がる
限度額を増額すれば、その分利息が増えて返済負担が一気に上がります。
急に負担が上がると予想以上に返済が大変になるので注意しましょう。
銀行カードローンの増額審査を受ける前に返済シミュレーションをしよう
増額審査は一通り再審査をされるので、自分のステータスをもう一度チェックしておきましょう。
また、増額審査後に返済ができなくなったら大変です。増額しても返済に余裕が持てるのか、シミュレーションをしておきましょう。