借金は簡単にしてはいけません。適当に考えて借金をすると、返済地獄に突入し、延々と返済を続けなければなりません。
さらに返済額を多く捻出できないと、返済が全く終わらなくなり、契約期間の最後まで返済を続ける場合もあるのです。
返済できないような借金を作ってしまう可能性があるため、安易な借金は絶対に避けたいところです。ここでは借金の怖さについて説明します。
借金をノリや若気の至りでしては絶対ダメ!
適当に考えて借金をしようと思ってはいけません。
借金というのは借りたら返さなければなりませんから、返済しないで踏み倒すような行為はほとんどできないのです。
従ってお金を借りるというのは、返済も含めてしっかりと検討し、安心して借りられる状況を作ってから実施するべきです。
若いうちから借金に手を染めていると、借金しておけば問題ないだろうと考えてしまい、生活に大きな支障をきたしてしまいます。
得られている収入の半分くらいが借金の返済に充てられるような状況となり、生活水準も大幅に下がってしまいます。
そして返済能力が下がっていくと、最終的には借金の返済ができなくなり、いつの間にか生活すらできなくなるのです。
返済額は小さいから大丈夫だろうと思っている方は、その気持ちを持たないでください。
返済額が少ないというのは、借金を延々と続けさせるための口実であり、本来ならもっと多くの返済額を支払ったほうがいいのです。
貸す側の思惑にハマらないように、そして自分がしっかりと返済を続ける意思を持って借金を考えてください。
「返済は毎月たった数千円!」のトリック
色々な会社が返済を数千円で済むような説明をしています。
一見すると毎月の返済がこんなに少なくてもいいのかと考える方は多いと思いますが、子の説明にはトリックがあります。
このトリックをしっかりと確認しておかないと、将来的に大きな失敗をする可能性が高いのです。
返済が数千円で済むような状況を作っておけば、毎月の生活水準はあまり変わらないでしょう。
しかし借金額も変わらない状況が続いてしまいます。返済自体がほとんど進んでいないので、借金は残され続けるのです。
そして借金が減っていないと気づいた時には、もう契約期間が半分以上過ぎていて、残りの返済期間で全部返し切れるのかわからない状態となります。
更に、返済額を相当小さく抑えていた場合、利息によってどんどん借金が増えているのです。
お金を借りた時には返済時に利息を支払うこととなりますが、この利息が数千円の返済額でほとんど返せていない状態で、どんどん増えてしまうのです。
その結果、借金額が増えており、最悪の場合は利息の影響で返済が終わらない問題が生まれます。
毎月返済が数千円で終わるのはいいかもしれませんが、そのデメリットは返済が終わらないという問題が続く点です。
返済をしっかり終わらせることがとても重要なので、数千円で返済が終わるからいいという考えは持たないほうがいいでしょう。毎月の返済額はしっかりとったほうがいいのです。
利息が膨らみ借金を返すために借金
利息が多くなって借金を返せなくなると、次は借金を返済するために借金をする悪循環に陥ります。
借金を借金で返済しているのは、一見すると借金額的にはあまり変わっていないように感じられます。
しかし多重債務状態となり、2つの会社から利息を生んでしまう状態なので、結果的に借金は増えているのです。
利息は1つの会社に対して発生するもので、2つ以上の会社と契約している場合は2社の利息を支払わなければなりません。
つまり借金で借金を返していると、借りている会社2社分の利息が加算される形となり、借金自体は減っているどころか毎月増えていくのです。
この悪循環が続くと、借金額がどんどん増えてしまいます。
お金を貸してくれる会社も徐々に減っていくため、どんどん借金自体も難しくなるでしょう。
最初のうちは銀行系のカードローンでも借りられたのに、最終的に借りられる会社が何も知らないようなところだけという状況も起こりやすくなります。
借金で借金を返済する状況が生まれると、更に生活に影響が及ぶだけでなく、怪しい会社とのつながりも強まってしまうのです。
借入件数が3社を超えると審査に通らなくなる
借入件数が3社以上に達すると、大半の会社で審査に通らなくなります。
審査を通過できるスペックを持っていても、借入の問題で審査に落とされてしまうのです。
つまり審査に落とされるというのは、借金できない状態となります。返済に必要なお金を捻出できなくなり、最終的には借金を滞納するしかないのです。
借金を滞納してしまえばさらに返済額は増えていきます。そしていつの間にか借りている会社から対応が悪くなり、どんどん連絡を受ける状態となります。
生活を安心してできない状態となり、本当に辛い状態で毎日を過ごすなんてことが多くなります。
借金で借金を返せば大丈夫という考えは絶対に持たないでください。仮にできても3社までで、それ以上の借入はほとんどできません。
仮に借りられても数万円程度しか融資に応じてくれない会社しか審査を通過できず、借金を逆に増やすだけの問題を生み出してしまいます。
無理をして借金を続けていると、将来的には返済手段まで失ってしまう可能性もあるのです。
月の支払いが滞ってしまった時はどうなる?
月々の支払いが滞ってしまう場合、最初のうちは電話などで優しく対応してくれます。
返済期間を知らせておけば問題なく対応してくれますし、電話の回数自体もそんなに多くありません。安心して返済できるイメージを持てるかもしれません。
しかし優しく対応してくれるのは最初だけで、延滞期間が長くなると当然対応は悪くなっていきます。
電話口で厳しい言葉を言われるのはもちろんのこと、電話についても頻繁にかかってきます。
さらには職場や自宅にも電話を入れるようになり、携帯電話以外の電話番号にも延々と電話をかけてきます。容赦ない対応により、人としての信頼性も失ってしまうのです。
そして何よりも大変なのが返済額の増加です。借金を返していない状態では、当然ですが返済額は減っていきません。
利息の分だけ返済額は増え続ける形となり、返済できない状況に陥ります。
同時に遅延損害金という問題が発生し、追加で支払い額が増えてしまいます。
遅延損害金は高金利が適用されており、とんでもない額が生み出される可能性もあるのです。
つまり遅延損害金が発生した場合は、返済をさらに難しくしてしまうのです。
月々の支払いはしっかりと考えたほうがいいですし、毎月返済できる状況を作って借金すべきなのは間違いありません。
返済を遅らせてしまった場合は、当然ですが厳しい対応を取られるものと判断しておきましょう。
最初のうちは優しく対応してくれることも
最初のうちは遅れた理由を告げたり、すぐに返せるという連絡を入れて返済期限を延ばしてもらえば問題なく返済は進められます。
予定通りに返済ができれば、多少の遅延損害金は発生するものの、対応自体は易しい傾向が多いのです。
もし返済期限を延ばすと会社側がわかっているなら、まずは返済期限までは電話を入れないようにして、返済してくれるまで待ってくれます。
そして返済日ギリギリになっても返済手続きがされない場合は1度連絡を入れて返済を促す程度で、何度も電話を入れる状況にはなりません。
つまり返済期限を最初の段階で伸ばしておけば、電話による問題はある程度解消されるのです。
ただ、返済期限を延ばしているのに返済しなかった場合、もしくは同じ対応を続けていると徐々に電話の対応も悪くなっていきます。
同時に危ない利用者と判断されており、仮に返済を続けても将来的にブラックリストに登録されるなどの問題を受けてしまいます。
延滞期間が滞ると態度は一変する
延滞期間がさらに増えてしまうと、さすがに貸している会社側もこれ以上は待てないと判断し、厳しい態度を取ります。
電話連絡は頻繁に行われるだけでなく、自宅や会社のように本人以外の人にも知られるような場所に電話をかけてきます。
当然ですが会社名を出しますので、在籍確認のように気づかれない状況は起こりません。確実に会社にバレてしまいます。
それでも返済しないのであれば、場合によっては自宅に来て返済するように求めるケースもあります。
特に近くの会社からお金を借りていると、店員がやってきて返済するように言われるケースが多いのです。
つまり返済するまで対応が厳しい状態となり、今までのような優しさというのは感じられなくなります。
最悪の場合は差し押さえなどの処分を受ける場合もあります。差し押さえの場合は督促状が届き、差し押さえのタイミング等が書かれています。
この期限までに返済できない場合は差し押さえとなり、金銭的に返済に充てられるものはすべて取り上げられてしまいます。
自分の生活水準が劇的に下がるため、差し押さえを受けないように返済しなければなりません。
更に高金利の遅延損害金がのしかかってくる
取り立てが厳しいという問題も当然発生しますが、それ以上に厳しいのは遅延損害金です。
遅延損害金は利息とは別の概念で作られており、返済が遅れた人は遅延損害金の分も支払ってもらう形になります。
遅延損害金の金利は利用するローンの概要欄に記載されています。
記載されている金利は最大の数字よりも高いケースが多く、一部の消費者金融では20%を採用しています。
20%は利息制限法で使える金利の限界であり、一番高い数字と考えてください。つまり返済が遅延した時点で、最大金利で遅延損害金を取られてしまうのです。
遅延損害金は1日程度ならそこまで多くの利息になりません。借りている額次第では100円にも満たないような数字でしょう。
しかし延々と放置していればどんどん遅延損害金は増えてしまい、いつの間にか1万円以上の金額を支払うのです。
積み上げられていく遅延損害金は、返済をさらに難しくする問題と言えるでしょう。
遅延損害金を発生させないように返済を進めることがとても大事です。どの会社でも遅延損害金は設定されており、返済額が急激に増える可能性もあります。
返済できない時の対策をしっかり考えつつ、遅延損害金を最小限に抑えるかそもそも発生させない返済方法でしっかり乗り切りましょう。
借金がどうにもならない時は自己破産がおすすめ
借金がどうにもならない、返済できないと判断した場合は債務整理を実施したほうがいいでしょう。
債務整理はいくつかの種類があるものの、借金の返済能力がすでにないと判断されている場合、弁護士は自己破産を勧めてきます。
自己破産は借金を0円にしてくれる一番強力な債務整理です。どれだけ多くの借金を持っていたとしても、裁判所が免責を認めてくれれば自己破産が成立し、借金は一気に消えてくれるのです。
つまり自己破産さえ成立すれば借金地獄から解放されます。
ただ、その代償として高価なものはすべて失われます。
残されるのは価値のないものと言ってい額までの現金だけで、それ以外の物は差し押さえで消えます。
自宅や車も対象ですので、自己破産後は住む場所を探さなければなりません。そして生活を立て直すように努力する必要もあるでしょう。
自己破産は本当に最後の手段として使わなければなりません。
当然弁護士に依頼しないとできない方法ですので、困っている時は弁護士に相談してから計画するといいでしょう。
借金をリセットして一から生活をはじめられる
自己破産のメリットは借金がなくなる点です。
これまで残されていた借金は全て帳消しとなり、返済の義務はなくなります。この借金額はどれくらいあっても問題はなく、自己破産が成立すれば全ての借金が消滅します。
借金をリセットしてもう1度生活をやり直せる方法と考えていいでしょう。
最初から生活をスタートさせ、もう1度立て直していくという気持ちで色々な生活ができるのです。
悪い生活を捨て去り、本当にいい生活に戻れる可能性もあるため、自己破産は気持ちの面でも大きな効果を得られるでしょう。
周囲にバレる心配もほぼない
自己破産をすると官報に掲載されます。官報に掲載されるため誰でも情報を知ることが可能ですが、官報を読む人はそもそも少なく、ほとんどの人が見ていないでしょう。
つまり周囲の人に知られる可能性はほとんどありません。
周囲に気づかれると嫌な目で見られますが、知られていないなら自己破産をしても今まで通りの付き合いができるでしょう。
安心して自己破産後も生活できるように、政府としても最小限の告知で済ませているのです。
借金があっても立て直せる人の特徴
借金を持っていた場合でも立て直せる場合があります。自己破産などをしなくても借金を減らして、最終的には完済できる可能性もあるのです。
ただ、全ての人がその対象ではなく、返済できる状況をしっかり作っている人だけが立て直せると考えてください。
ここからは立て直せる条件について説明します。
借金が収入の3分の1にとどまっている
借金額が収入の3分の1以内にとどまっているようなら、借金を持っていても立て直せる可能性があります。
借金額がそんなに多くないなら、持っている収入の3分の1程度を返済に充てておけば借金を完済できる可能性があるからです。
借金額が年収の半分以上に達するとかなり返済は難しくなりますが、3分の1以内であれば立て直せるチャンスはまだ残されています。
現在の借金額等を考えて、自分が返済できないラインに到達していないか1度確認しておきましょう。
なお、消費者金融は収入の3分の1以上を借りている場合、審査に落とされてしまいます。多重債務を希望する場合でも収入と借金の割合は確認したほうがいいでしょう。
借入件数がそこまで多くない
借入件数が2件程度までなら返済できる可能性があるため、借入件数にも気を付けておきましょう。
借入件数が3件以上に達すると、金額次第では返済ができないと判断されます。なるべく2件以内の借金に抑えておき、金額にも気を付けておきましょう。
借入件数を3件以上にすると他社借入もほとんどできない点も理解しておきましょう。
借金で借金を返す生活をしているとすぐに件数は増えてしまいます。
自分の収入で返済するというイメージを持ち、借入件数抑える工夫を考えましょう。
低くても安定した収入がある
安定した収入を持っていれば立て直せる可能性があります。
収入額が少なくても、毎月の収入を得られているようなら借金を持っていたとしても立て直せる可能性は十分にあるのです。
勿論多くの収入を持っていれば、より生活の立て直しは楽になるでしょう。
安定した収入こそが借金返済では非常に重要です。
毎月の返済をしっかり続けられるほどの収入をしっかり確保して、借金の返済遅延が起こらないように気を付けましょう。
そして元本を減らせるほどの返済額を何とか捻出し、借金を減らしていくのです。
借金が不安なら弁護士へ早めに相談しよう
借金はすぐに返せるものではありません。
長期間返済を続ける可能性が高いほか、そう簡単に返済ができない可能性もあります。
どうしても不安に感じているようなら弁護士に相談し、借金を減らせる方法がないか聞いてみるといいでしょう。
借金は安易に行ってはいけません。そして安易に行った借金は必ず悪い方向に向かっていきます。
困ったときには1人で考えるのではなく、周囲の人とも相談しながらお金を借りなくてもいい生活を考えたほうが安心できます。