債務整理中のカードローン利用はおすすめできない!理由とおすすめの借入方法を解説!

債務整理中のカードローン利用

借金が返せなくて弁護士や司法書士に債務整理を依頼する人は少なくありません。

しかし、債務整理をしている時でもお金が足りず、カードローンを利用したくなる状況はありますよね。

債務整理中にカードローンを利用することはできるのでしょうか。

結論から言うと、不可能ではありませんが決しておすすめできません。

特に債務整理の手続きをしている段階での借入は絶対に避けるべきと言えます。

このページでは、債務整理中のカードローン利用がおすすめできない理由について解説していきます。

また、カードローン以外の債務整理中でも利用できる借入方法についても紹介するので、そちらも参考にしてください。

債務整理中(手続中)にカードローンを利用するデメリット

債務整理中(手続中)にカードローンを契約・利用することがおすすめできないのは、以下などのデメリットがあるためです。

  • 債務整理が進まない
  • 借金が減らない
  • 債務整理を断られる可能性がある
  • 弁護士との契約を打ち切られる可能性がある

詳しくは次から見ていきましょう。

債務整理が進まない

債務整理は依頼者が利用している全てのカードローンを弁護士が把握することから始まります。

任意整理ならば、弁護士が1件1件カードローン会社へ減額交渉をしますし、個人再生や自己破産の場合は利用しているカードローンの種類・残高をまとめて裁判所に提出する必要があるためです。

そういった段階で依頼者が弁護士に無断でカードローンを契約するとまた一から、債務整理をやり直す必要があります。

当然債務整理の手続きにかかる時間は増えますし、弁護士から追加費用を請求されることもあるでしょう。

債務整理の手続き中に新しくカードローンを利用するのはやめましょう。

借金が減らない

そもそも債務整理とは借金を減らす・なくすためにおこなう手続きです。

その手続き中にカードローンを契約してしまうと、結局大幅な借金減額が見込めず、今後の生活を立て直すのも難しくなります。

カードローンを契約したい場合は、債務整理の手続きが完了してからにしましょう。

債務整理を断られる可能性がある

債務整理では債権者平等の原則といって、全ての債権者(カードローン会社など)は平等に返済を受けることになります。

しかし依頼者が債務整理中にカードローンを新規契約すると、債務整理をしたカードローン会社と新規契約したカードローン会社で扱いが変わってしまいます。

そうなれば、最初は任意整理に同意していたカードローン会社でも「新たにカードローンを契約できるほど資産があるなら自社に返済してくれ」と債務整理を拒否することもあるでしょう。

また個人再生や自己破産の場合は裁判所から「生活を再建できる見込みがない」と判断され、借金の免除がされないケースも考えられます。

現在おこなっている債務整理を完了するためにも、手続き中の新規カードローン利用は避けましょう。

弁護士との契約を打ち切られる可能性がある

弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると委任契約を結ぶことになりますが、債務整理中の新規借入は契約違反になる可能性が高いです。

契約違反があればそれまでにかかった費用を請求された上で、弁護士側から一方的に契約を打ち切られます。

そうなれば弁護士にお金を払ったのに債務整理はできず、借金が増えただけ、と最悪な状況に陥ります。

どうしても債務整理中にカードローンを利用したい場合は、申し込む前に必ず弁護士に相談しましょう。

債務整理中(手続中)に利用できる借入方法

債務整理中(手続中)であれば、カードローンではなく以下の方法でお金を借りることをおすすめします。

  • 友人や家族に借りる
  • クレジットカードのキャッシングを利用する
  • 質屋を利用する
  • 総合支援資金制度を利用する

詳しくは次から見ていきましょう。

友人や家族に借りる

債務整理をおこなえば、カードローンが利用できなくなることはよく知られています。

そのため「生活費が足りないが、借りられる場所がない」と友人や親に話せば、話を聞いてくれる場合も多いでしょう。

なお知り合いから借りる場合は以下のコツを実施すると、お金を借りやすくなります。

  • 借用書を作ることを申し出る
  • 返済期日を明確に設定する
  • 返済計画を丁寧に説明する

また親や友人でも借金を踏み倒せば関係に悪影響を及ぼします。

必ず取り決めた返済期日を守ってお金を返しましょう。

クレジットカードのキャッシングを利用する

現在利用しているクレジットカードにキャッシング枠が残っていれば、キャッシングでお金を借りるのもおすすめです。

ATMからのキャッシングであれば、審査なしで24時間好きな時間帯で融資が受けられます。

ただしクレジットカードのキャッシングの金利は年15.0%程度であり、銀行系カードローンよりも高く設定されています。

くれぐれも借りすぎには注意しましょう。

質屋を利用する

債務整理の手続き中であれば、質屋を利用してお金を借りるのもおすすめです。

なぜなら質屋はカードローンと違い債務整理の対象に入らず、債務整理に関係なく借入ができるためです。

質屋で担保にできるものとしては、以下などが挙げられます。

  • スマートフォンやPC
  • 状態の良い家電製品
  • 宝石などの貴金属類
  • ブランド品の服や鞄

まずは担保に入れられるものがないか、自宅を探してみましょう!

総合支援資金を利用する

総合支援資金は福祉団体の社会福祉評議会が実施している公的融資制度の一つです。

公的融資制度は営利目的ではないため、債務整理の手続き中でも利用できます。

しかし、総合支援資金は再就職までの生活費を融資する制度であるため、ハローワークでの就職活動を受けることが条件になります。

以下に総合支援資金制度の概要をまとめました。

総合支援資金制度
利用条件
  • 市町村民税が非課税になるラインまで収入が減っている
  • 公的な書類で本人確認ができる
  • 住居がある
  • 担当の市区町村社会福祉競技会から継続的な相談を支援を受けられる
  • 貸付金の返済が見込める
  • 失業給付・職業訓練受講給付金・生活保護・年金などの公的給付・貸付が利用できない
利用用途 生活を再建するまでに必要な生活費
限度額
  • 単身世帯月15万円
  • 複数世帯月20万円以内
借入期間 最長10年
金利(実質年率) 原則無利子 連帯保証人が立てられない場合は年1.5%
遅延損害金(実質年率) 3.0%
返済方法 要問い合わせ
返済金額 要問い合わせ
担保・保証人 不要
手数料 要問い合わせ

債務整理後の生活再建を考えると、債務整理中はなるべく金利の低い借入方法を選ぶべきです。

そして消費者金融系カードローンの金利が年18.0%であることを考えると、総合支援資金制度の金利の低さが際立ちます。

まずは、管轄の市区町村役場の窓口へ相談にいくことから始めましょう!

債務整理中(手続中)に利用してはいけない借入方法

債務整理の手続き中はカードローンの利用がおすすめできないことは説明した通りです。

しかし、カードローンを利用できないからといって、以下などの方法でお金を借りるのはおすすめできません。

  • ヤミ金
  • 個人融資

理由など詳しくは次から見ていきましょう。

利用に危険が多いヤミ金

ここでいうヤミ金とは、金融庁からの認可を受けていない非正規の金融業者を指します。

ヤミ金融の利用は以下などの危険があるため、おすすめできません。

  • 押し貸し(強制的な貸付)を受ける
  • 法外な高金利を課せられる
  • プライバシーを無視した取り立てがおこなわれる

また「貸してやるから仕事を手伝え」と言われ、犯罪の手伝いをさせられる可能性もあります。

どんなにお金に困っていても、ヤミ金融の利用だけは避けましょう!

信用できない個人融資

最近ではSNSを利用した個人融資が盛んです。

実際に、TwitterやInstagram、Facebookなどで「個人融資」「お金 手渡し」などで検索すると多くの個人融資を実施している人のアカウントがヒットします。

しかし、個人融資はヤミ金融と同じく正規の金融業者ではありませんし、きちんと契約を守るかの保証もありません。

特に女性などであれば、卑猥な画像の送信や性行為を要求されることもあるでしょう。

個人融資は信用性の低い借入方法です。

利用するのは避けた方が賢明だと言えます。

債務整理中(返済中)であればカードローンは利用できる

債務整理手続きが完了し、債務整理後の取り決めに基づいて返済をしている段階であれば、カードローンを利用することは可能です。

しかし、債務整理をした記録は5〜10年は信用情報に残り続けるため、カードローン審査のハードルは非常に高いです。

銀行や大手消費者金融系カードローンを利用するのはほぼ不可能です。

そのため、申し込み者一人一人に寄り添った審査が受けられる中小消費者金融系カードローンへ申し込むことをおすすめします。

債務整理の手続き中はカードローンは利用できない!債務整理を終わらせてから申し込もう!

債務整理の手続き中のカードローン利用はおすすめできません。

債務整理中は質屋などを利用し、債務整理が完了した後に中小消費者金融のカードローンへ申し込みましょう。

また、どうしても生活が苦しい場合は自己判断でカードローンを申し込むのではなく、依頼した弁護士や司法書士に必ず相談することをおすすめします。

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