カードローンはお金がない時に便利なローン商品ですが、審査に落ちてしまったら、それまでにかかった時間がムダになってしまうので確実に通りたいところです。
ただ、審査の通りやすいカードローン会社は残念ながら存在しません。ネット上に「審査の甘いカードローン会社はある」と書かれていたとしても、審査基準が公表されていない分、本当に審査が甘いかどうかは、実際に審査へ申し込んでみないと分からないのです。
今回は、なぜ審査に通りやすいカードローン会社がないのかという理由の説明と、それでも審査に通りたい時はどうすれば良いかについて解説していきます。
審査の甘いカードローンはない!審査通過率に見る審査の実情と通りやすさに関する噂を検証
審査に通りやすいカードローン会社がない理由
まず、「審査に通りやすいカードローン会社」とネットなどで検索しても、公式サイトにたどり着くことはないと思って良いです。
なぜかというと、カードローン会社自身が審査に通りやすいと公表することは誇大広告にあたるため、禁止されているからです。
貸金業法第16条によると、「貸金業者は、その貸金業の業務に関して広告又は勧誘をするときは、貸付けの利率その他の貸付けの条件について、著しく事実に相違する表示若しくは説明をし、又は実際のものよりも著しく有利であると人を誤認させるような表示若しくは説明をしてはならない。」という記述があります。
審査に通りやすいカードローン会社を確実に見つける方法はないと考えてしまって良いでしょう。
審査に通りやすいカードローン会社を探していくとたどり着くのは闇金
前述の通り、貸金業法によって正規のカードローン会社は通りやすいなどの用語を広告に使用することを禁止されています。
それでもネットで調査を続けていると、自分で通りやすいと言っているカードローン会社が見つかるかも知れません。
ただ、規制をかいくぐって自ら通りやすいと言っているのは100%闇金なので申し込むのはやめておきましょう。
闇金は確かに通りやすいどころか実質審査なしで融資を受けることができます。
しかし、融資を受けたら最後、法外な高金利を負わせてきて、確実に自己破産へ追い込みます。
返済できない時は、女性であれば裸の写真を担保に要求してくるといった二次被害も考えられます。十分注意しましょう。
カードローン会社によって審査の通りやすさに特徴がある
カードローン会社は、銀行カードローン、大手消費者金融カードローン、中小の消費者金融カードローンの3種類が主流です。
同じ銀行カードローンなどでも審査の通りやすさに違いはありますが、会社の種類によって大きいくくりで通りやすさの違いは存在すると考えて良いでしょう。
銀行カードローンより消費者金融のほうが通りやすい?
銀行カードローンより消費者金融のほうが通りやすいというのが一般的ではあります。
ただ、銀行と消費者金融ではそもそも審査で評価するポイントに若干の違いがあるので、一概にどちらが通りやすい・通りにくいとは言えません。
ただ、銀行の場合は口座利用などを通して申込者の実績を確認できるので、いきなり新規で申し込む場合は他の申込者と比べてアドバンテージがありません。
初めてカードローン会社を利用するのであれば、消費者金融を利用するのが無難です。
審査の柔軟性もカードローン会社によって異なる
カードローン会社の通りやすさをチェックする上で重要になるのが、審査の柔軟性です。
申込者の状況は一人ひとり違います。臨時収入を得ていたり、申し込んだ当日に融資を受けたかったり、在籍確認を出来るだけ受けたくなかったりと、それぞれ希望・要望も異なる訳です。
固定化された審査基準にあてはめると、ステータスが高くても審査に落ちる人が出てしまいます。
この時、審査基準からは若干ズレがあったとしても、返済能力を認めてくれて融資してくれるかどうかというのは、各カードローン会社の柔軟性によって異なります。
一般的には大手消費者金融が最も審査へ柔軟に対応してくれると言われています。
ただ、他のカードローン会社も実際に問い合わせてみないことには分からないので、申し込みが完了したらまず窓口に問い合わせてみて、「審査を優先してほしい」などの要望を早めに言ってみましょう。
地方銀行カードローン・中小消費者金融の審査は通りやすい?
地方銀行カードローンや街金と言われる中小消費者金融の審査も、カードローン会社の中では通りやすいと言われています。
これは、地方銀行カードローンや中小消費者金融の申込者数がそもそも少ないことが関係しています。
地方銀行の場合は特定地域の営業エリア内に住む方しかカードローンを利用することができません。そのため、全国対応している大手の銀行に比べてカードローンの利用者数はどうしても少なくなってしまいます。
ただ、利用者がいないことにはカードローン事業は成立しません。そのため、申込者の多い大手銀行カードローンよりも、審査通過率は高いのではないか?と考えられます。
地方にあるような中小消費者金融の場合は、知名度の低さにより申込者が少ないという問題を抱えています。
通常、お金に困った方は大手銀行や大手消費者金融のカードローンに申し込み、審査に落ちて困った結果中小消費者金融に行きつきます。
そのため、こちらも申込者の数は少なく、かつ属性も低い可能性が高いです。
それでもやはり、利用者0ではカードローン事業が成り立たない分、中小消費者金融も大手に比べて審査基準を落としているのではないかと考えられます。
地方銀行=審査が通りやすいは昔の話?
ただ、2017年あたりから大手・地方を含むほぼ全ての銀行が、利用者への過剰貸付を自主規制しています。
地方銀行はカードローン審査に通りやすいというのは昔の話で、現在は大手と遜色ない厳しさになっている可能性が高いです。
大手銀行のWebサービスへの進出によって、地方銀行はその価値をだんだん見失いつつあります。
実際、ほとんどの地方銀行が赤字というデータが2019年に出ました。
利率の高いカードローン事業をプッシュしたい気持ちはあるのでしょうが、上記のような業界全体の決定により、これ以上通りやすくはできないのが現状でしょう。
一方、中小消費者金融の場合はこうした自主規制とは無関係なので、現在も審査に通りやすい状態を維持しています。
どんなカードローン会社が審査に通りやすい?
○○なカードローンは審査に通りやすいといった様々な噂がネット上で飛び交っています。
ただ、何度も言いますが各カードローン会社の本当の審査基準は確かめようがないので、正確なところは分かりません。
ここからは、カードローン会社の審査の通りやすさに関する噂の真相を確かめていきます。
金利の高いカードローン会社は審査に通りやすい?
金利の高いカードローン会社ほど、審査に通りやすいと言われています。
なぜなら、各カードローン会社は自分たちのターゲットに応じて金利を設定しているためです。
どういうことかというと、中小消費者金融のように、すでに大手の審査に落ちたような人がメインターゲットになる場合は、貸し倒れや契約解除に陥るリスクが高いです。
こうした方がターゲットになる場合は、金利を高くして利率を増やすことで、収益のバランスを取っているのです。
一方、銀行のように社会的信用が高く、「お金に困っている方のためにカードローンを提供したい」と名目上思っている場合は、金利を低くする他ありません。
ただ、金利を低くすると利率が下がるので、途中で返済不能に陥られたら困ってしまいます。
そのため、金利を下げる代わりに、完済できそうな一定以上の属性を持つ方を通しているのです。
基本的には、消費者金融(上限金利:平均年18%)のほうが銀行カードローン(上限金利:平均年14.5%)よりも金利が高く設定されています。
カードローン会社の決算期・繁忙期は通りやすさが違う?
カードローン会社にはそれぞれ利益目標、獲得目標が設定されているので、決算期など数字のすり合わせをしないといけないタイミングでは成約率が上がるという噂を良くききます。
実際、プロミス、アコム、アイフルなど、IR情報で成約率を公開している大手消費者金融のデータを見ると、季節によって成約率が多い、少ないといった傾向が見て取れます。
また、年末や年度末の繁忙期は申込者の数が増えるため、成約者数の調整のために審査基準を厳しくしているのでは?と言われることがあります。
審査通過率(成約率)でカードローン会社の通りやすさは分からない
ただ注意してほしいのが、上記のような公開されている審査通過率を見たからと言って、そのカードローン会社の審査が通りやすいかどうかは分からないということです。
例えば、前月の審査通過率が40%のカードローン会社に申し込んだ場合、あなたは約40%の確率で審査に通るという訳ではありません。
どのカードローン会社にも無職の方、借金まみれの方など、そもそもどこの審査にも通りそうにない方が一定数受けてきます。
つまり、カードローン会社の審査通過率はこうした“そもそも審査に通らない方”を落とした上での数値なのです。
そのため、審査対策をしっかりおこなってさえいれば、審査が厳しいと言われるカードローン会社でも通過は不可能ではありません。
誰もが審査に通りやすいカードローン会社は存在しない
説明した通り、カードローン会社によって審査の通りやすさに若干の違いは存在します。
しかし、金融ブラックの方でも審査に通るようなカードローン会社は存在しないというのが実情です。
「審査の通りやすさ」をどう捉えるかによりますが、A社のカードローンは誰も通らないが、B社のカードローンは皆通過できるというほどの差はないと思っておいたほうが良いでしょう。
カードローン会社の審査内容はどこもほとんど同じ
金利などで審査基準に若干の違いが存在はする一方で、審査で何をするか、どこを見られるかについてはそこまで大きな違いは存在しません。
どのカードローン会社も、申し込み→審査→在籍確認→契約という流れは一緒です。
また、審査で見られる内容も、年収と信用情報を重視するというのは同じで、その他にも以下のような項目をチェックされます。
- 年齢
- 年収
- 雇用形態
- 居住形態
- 家族構成
- 勤務先
- 勤続年数
- 役職
- 保険の種類など
つまり、審査に通るためにはどのカードローン会社にも共通する審査対策をおこなっておけば良いのです。
カードローン会社の審査に通りやすくするコツ
カードローン会社の審査に通るためには、審査対策をしっかりおこなうことが重要だと述べました。
実際にどんな対策をすれば良いのでしょうか。詳しく解説していきます。
借入希望額を必要最低限に下げる
借入希望額を下げることで、返済に余裕を持たせることができます。
カードローン会社は利用者の年収だけでなく、返済額と収入のバランスを最重視します。
例え年収が高くても返済額が高くて余裕がない方には融資がおりません。一方で、収入が低くても借入額が低ければ審査に通ることができます。
自分がカードローンを借りる目的を1つに絞った上で、最低いくら必要なのかをしっかり計算しましょう。
信用情報を確認する
年収(返済能力)と同じくらい重要なのが信用情報です。
信用情報とは、カードローンやクレジットカードの利用状況から債務整理などの経験が履歴で残っているものを指します。
この情報は信用情報機関と呼ばれるところに登録され、審査の参考にされます。
ここに支払いの延滞や債務整理の情報が残っていると、審査に通りにくくなってしまうので注意しましょう。
信用情報に記載されている履歴は、更新されていずれ消えます。請求すれば個人でも信用情報を確認できるので、不利な情報が残っていないかチェックしておきましょう。
他社借入を減らす
すでに他社から借金をしている方は、カードローン会社が審査に通さない可能性が高いです。
これは、他社への返済額を差し引くことで、申込者の返済能力が下がってしまうことや、借金をすぐしてしまうほどお金の管理が甘い人という印象を与えてしまうためです。
特に、他社借入を含めた金額が年収3分の1を超える場合は、総量規制にひっかかるので審査に絶対通りません。
件数に関してはカードローン会社によって認識が違いますが、新規の申込も含めて4件以上になると、審査に通る可能性はかなり低くなってしまいます。
他社借入がある方は、総借入額を最低でも年収の3分の1以下に抑え、かつ件数を3件以下にするようにしましょう。
すでに多数の他社借入がある方は返済して減らすのがおすすめですが、この時まんべんなく返すのではなく、件数も意識して1件ずつ返しておくことをおすすめします。
カードローン会社の審査は慎重に受けよう
審査に必ず通るカードローン会社はないです。それだけでなく、審査を受けてカードローンを利用する際は、信用情報が傷つく、自己破産の危険性が高まるといった多数のリスクがついてきます。
大手カードローン会社はcmで手軽に借りれるようなイメージを発信していますが、そうはいってもやはり借金なので、借りる際は慎重に考えましょう。