「返済日を忘れていた」「返済するお金を使ってしまった」カードローンの返済を延滞してしまう・期日までにお金を返せそうにない、そういった時はありますよね。
事実、カードローンの利用者の35%は返済を滞納しているとも言われています。
しかしカードローンの返済を延滞してしまうと、一括返済を求められる・信用情報に傷がつくなどのペナルティーが発生します。
またこのページではカードローンの返済を延滞した時の対処法も紹介するので、そちらも参考にしてください。
カードローンの返済を延滞すると受けるペナルティ
カードローンの返済を延滞し続けると、最終的に財産の差し押さえを受けます。
しかし、カードローンの返済を1日2日滞納したらすぐに差し押さえられる訳ではありません。
以下に返済を滞納してから差し押さえを受けるまでの流れをまとめました。
- ①遅延損害金が発生する
- ②催促の電話が掛かってくる
- ③催促書が届く
- ④一括返済が求められる
- ⑤信用情報に傷がつく
- ⑥カードローン会社から訴えられる
- ⑦差押えを受ける
詳しくは次から見ていきましょう。
①遅延損害金が発生する
カードローンの返済期日を1日過ぎた段階で遅延損害金が発生します。
遅延損害金とはその名前のとおり、返済が遅れた場合にかかる罰金のことで、延滞した日数分支払う必要があります。
遅延損害金の計算式は以下のとおりです。
借入金×遅延損害金年率(20%に設定されていることが多い)÷365×延滞日数
例えば50万円を20日延滞した場合は、50万円×20%÷365日×15日で4110円を遅延損害金として払う必要があります。
延滞日数が増えれば増えるほど遅延損害金は高くなるため、滞納してもなるべく早く返済することをおすすめします。
②催促の電話が掛かってくる
返済期日を1日でも過ぎるとカードローン会社から催促の電話が掛かってきます。
しかし催促と言っても、この段階では「返済期日を忘れていた」「たまたま口座にお金がなかった」といったケースも想定されるので「入金のご確認をお願い致します」といった丁寧な形で実施されます。
また一昔前とは違い現在はコンプライアンスの整備が進んでいるため、恫喝や脅迫紛いの催促を受けることもありませんが、電話に出ない限り基本的に毎日掛かってくるため、精神的負担は少なくありません。
この段階で電話に出れば、返済期日の変更や返済額の減額などの対応が受けられる可能性があります。
カードローンの返済を滞納ている時に最もやってはいけないことは、カードローン会社からの連絡を無視し続けることです。
カードローンの返済を滞納してしまったら、なるべく早くカードローン会社に連絡を取りましょう!
③催促書が届く
カードローンの返済から1週間程度が経過すると、催促書が届きます。
この催促書は電子明細サービス(利用明細書や契約書の発行をWeb上で完結させるサービス)を利用していても、自宅や勤務先に郵送されます。
そのため、家族や職場の人間にカードローンの利用がバレる可能性が大幅に上がるのです。
周りの人間にカードローンの利用を隠しておきたい場合は、催促書が届く前に借り入れ金を返済しましょう!
④一括返済が求められる
催促書は期間を空けて何度か郵送されてきますが、それらも無視し続けるとカードローン会社から内容証明郵便で一括請求書が届きます。
一括請求書とはその名前のとおり、借り入れ金の全てをすぐに払うように請求する書面のことで、一括請求書が届いた時点でカードローンから追加借入ができなくなります。
またカードローンの返済には5年の時効が設定されていますが、一括請求書が届くと時効のカウントが中断されます。
カードローン会社が5年もの間一括請求書を送らないということはあり得ないため、時効まで逃げ切るという考えは捨てた方が良いでしょう。
⑤信用情報に傷がつく
返済期日から61日以上返済を滞納すると、信用情報に滞納情報が記録され、いわゆるブラックリスト入りします。
そして信用情報に傷がつく(ブラックリスト入り)すると、以下などの契約ができなくなります。
- 新規ローン契約(カードローン・カーローンなど)
- 新規クレジットカード契約
- 携帯電話の分割払い契約
- 賃貸物件の契約
滞納情報は半永久的に記録される訳ではありませんが、少なくとも5年は消去されることはありません。
今後の生活を送るためにも、カードローンの滞納はできるだけ避けましょう。
⑥カードローン会社から訴えられる
一括請求書が届いても返済がない場合は、カードローン会社から訴えられます。
カードローン会社から訴えられると裁判所から出頭命令が届き、それも無視し続けると全面的にカードローン会社の主張が認められ、差し押さえの執行許可が下ります。
きちんと裁判所に出廷し、和解が成立すれば利息の免除や分割払いが認められる可能性があるため、出頭命令には従うことを強くおすすめします。
なお裁判で争うことも可能ですが、返済を延滞していることが事実であれば、支払の命令が出る可能性は高いでしょう。
⑦差押えを受ける
裁判所が執行許可を出しても返済がない場合、財産の差し押さえが実施されます。
差し押さえの対象になる財産としては、以下などが挙げられます。
- 給与の4分の1
- 預貯金の全て
- 換金可能である財産(有価証券や金属類)
- 不動産
- 車
また差し押さえは財産隠しを防ぐため対象者に通知されずに実施されることが多く、ある日突然貯金がなくなっていた・車が動かせなくなっていたというケースが起こり得ます。
自身の財産を守るためにもカードローンの返済は滞納しないようにしましょう!
カードローンの返済を延滞した時の対処法
カードローンの返済を延滞した時の対処法としては、以下などが挙げられます。
- カードローン会社に相談する
- 返せる分だけ返済する
- 債務整理を検討する
詳しくは次から見ていきましょう。
カードローン会社に相談する
まずは返済を延滞しそうなことをカードローン会社に相談しましょう。
場合によっては以下などの対応が受けられます。
- 返済額を減額する
- 今月は利息だけの返済にする
- 返済期日を再設定する
相談するタイミングは早ければ早いほど対応が受けやすくなります。
返済が滞納したことが分かり次第、カードローン会社に相談しましょう!
返せる分だけ返済する
カードローンの返済を延滞すると信用情報に傷がつくことは説明したとおりですが、全く返済していないのと一部返済したのでは、傷のつき方が違います。
そのため全額を返済できない場合でも、返せる分は返済しておくことをおすすめします。
債務整理を検討する
カードローンの滞納が何度も続いてしまう場合は、返済能力を超えた額を借りている可能性が高いため、債務整理を検討しましょう。
債務整理は大きく分けて以下の3種類があり、それぞれメリットとデメリットが異なります。
- 任意整理
- 自己破産
- 個人再生
詳しくは次から見ていきましょう。
任意整理は交渉の上利息を減らせる!
任意整理とはカードローン会社に返済が難しい旨を伝えることで、利息などを減らす手続きのことです。
裁判所を利用しない債務整理であるため、弁護士や司法書士に依頼しなくても利用できるというメリットはありますが、普通の人間がいきなり「利息をなくしてくれ」と言っても断られるのは目に見えています。
そのためよほど交渉術に長けている人以外は、弁護士や司法書士を利用しましょう。
なお、任意整理を弁護士や司法書士に依頼した時の費用の相場は1件あたり3〜5万円程度です。
自己破産は全ての借金を帳消しにできる
自己破産は原則全ての借金を帳消しにする債務整理のことで、聞いたことがある人も多いでしょう。
しかし制限なく全ての債務がなくなる訳ではなく、以下などは自己破産後も支払う必要があります。
- 国民年金や健康保険料などの税金関連
- 損害賠償などで請求された金額
- 浪費や投資などに利用した借入金
- 養育費や扶助にかかる費用
また自己破産をすると、土地や車などの換金可能な財産は全て処分する必要があります。
自己破産はあくまでも最終手段であると覚えておきましょう!
個人再生は財産を残しつつ借金を減らせる
個人再生は任意整理と自己破産の良いところを取り入れた新しい債務整理で、一部の財産を残しつつ借金を減らすことができます。
そのため住宅ローンや手放したくない車がある場合などは、有力な選択肢になるでしょう。
しかし個人再生は便利な反面、利用条件が厳しく手続きも複雑です。
個人再生を利用する場合は、弁護士や司法書士に依頼することをおすすめします。
費用の相場としては、30〜50万円程度です。
カードローンの返済の滞納はペナルティは多い!返済期日をしっかり把握しておこう!
このページではカードローンの返済を滞納するとどうなるか、について解説してきました。
カードローンの返済を滞納し続けると、催促の末に財産の差し押さえを受けることになります。
カードローンを利用する際はしっかりと返済期日を確認して、返済が遅れそうな時は勇気を持ってカードローン会社に相談することが何より大事だと言えるでしょう。