借り換え専用ローン(おまとめローン)で返済負担を減らしたくても、審査が不安でなかなか申込に踏み切れないのではないでしょうか。
長期返済&多額の一括融資が前提となる以上、どうしても「高い年収と良好な金融信用度」が求められてしまいがちです。
とはいえ、あまり身構える必要はありません。
借り換え審査がどうして厳しくなるのか・どんな審査基準が設けられているのかを知ることで、万全の準備を整えながら申込手続きに臨むことが出来ますよ。
おすすめの審査基準の低い借り換え専用ローンとともに、専門家視点で「借り換えの審査基準」について徹底解説します。
審査の甘いカードローンランキング!審査の緩い・通りやすいカードローンの特徴
借り換え審査の甘いおすすめカードローン
審査重視で借り換え先を選ぶなら、消費者金融系がおすすめです。
どのローンにも「いったん借り換えると同じ会社で追加キャッシングすることは出来ない」というデメリットがあるため、今後も借り入れる予定がある場合は慎重に選びましょう。
返済回数と借り換え限度額に着目することも重要です。借り換え予定の残高合計を把握し、どのくらいの期間で返済する予定かイメージしながら選びましょう。
以降では、特に審査基準の低い借り換え専用ローンをランキング形式で紹介します。
1位 アコム「借換え専用ローン」
金利 | 7.7%~18.0% |
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融資限度額 | 1万円~300万円 |
各回の返済金額 | 借り換え額の1.0%以上 |
返済回数 | 1~162回 |
申込条件 | 20歳以上の安定した収入と返済能力がある人 |
契約方法 | 自動契約機・店頭窓口・電話 |
アコムの最大のメリットは、10年(120回)を超える返済回数が選べることです。
業界最大手ならではの審査基準の低さにも定評があり、収入に自信がない人・借り換え後の返済プランを重視する人におすすめできます。
2位 アイフル「かりかえMAX」
金利 | 3.0%~17.5% |
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融資限度額 | 1万円~800万円 |
各回の返済金額 | 17,000円~81,000円(返済期間10年の場合) |
返済回数 | 1回~120回 |
申込条件 | 満20歳以上の定期的な収入と返済能力を有する人 |
契約方法 | ネットのみ |
大手消費者金融で唯一のノンバンク系(銀行資本と提携していない貸金業者)であるアイフルは、通常のカードローンでも審査基準が低いことで知られています。
借り換え後の返済プランが分かりやすく解説されており、コールセンターの親切さにも定評があります。
より審査基準の低い会社を利用したい人・借り換え後の返済プランを具体的にイメージしておきたい人におすすめできます。
3位 ノーローン「かりかエール」
金利 | 10.5%~18.0% |
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融資限度額 | 10万円~400万円 |
各回の返済金額 | 応相談 |
返済回数 | 2~96回 |
申込条件 | 20歳~70歳までの安定収入のある人 |
契約方法 | 電話のみ |
現在は「新生パーソナルローン」と改称しているノーローンでは、年金収入がメインの人からの借り換えにも柔軟に対応しています。
申込受付はコールセンターで行っており、ひとりひとりの状況に合った返済プランを提案してくれる点が魅力的です。
ノーローンの審査は厳しい・甘い?審査落ちする7つの原因を紹介
4位 フクホー「借り換えローン」
金利 | 7.3%~20.0%(借り換え額=100万円以上は7.3%~15.0%) |
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融資限度額 | 5万~200万円 |
返済回数 | 2回~120回 |
申込条件 | 20歳以上の定期的な収入と返済能力を有する人 |
契約方法 | インターネット・電話・店頭窓口 |
使途自由のカードローンが主力の「フクホ―」は、中小消費者金融のなかで最大手にあたる会社です。
借り換え額ごとの金利が明確にされており、金利が安くなるか不安な人でも契約条件を把握してから申し込むことが出来ます。
会社規模が小さい分「状況にあった提案力&サービス」に自信があり、審査に不安を抱える人に親身に対応してくれる点が魅力的です。
「借り換え」と「おまとめ」に違いはある?
他社借入残高を清算できるローンの名称には「借り換え」と「おまとめ」の2種類ありますが、契約条件の違いはほとんどありません。
利用者の立場で借り換え・おまとめと表現するときの違いを紹介すると、次の通りです。
→低金利ローンを契約して、取引中の高金利ローンの借入残高を清算すること。「おまとめ」とは?
→限度額の大きいローンを契約して、取引中の複数社の借入残高をすべて清算すること。
「借り換えローン」で複数のカードローン借入残高を一本化しても構いませんし、他社借入が1社だけでも「おまとめローン」を利用できます。
どちらも低金利かつ限度額が大きいことが特徴で、返済負担を今よりも減らして効率よく完済したいと考える人向けのキャッシング契約です。
「借り換え審査」が新規借入審査時よりも厳しい理由
カードローンの借り換え審査は、増額審査ではなく「新規契約時の与信審査」という扱いです。
利用中の消費者金融に対して借り換えを申し入れる場合でも、申込フォームを改めて記入した上で書類提出・在籍確認に対応しなければなりません。
一括で多額の融資を行うこと・返済負担が重いと感じている利用者からの申込であることを踏まえ、審査基準も厳しく設定されます。
理由1:借り換えローンは「総量規制」の対象外
カードローンの借り換え契約は、利用者保護のため貸付上限を年収の1/3と定める法律(=総量規制)の対象外です。
借り換えても完済まで3~5年以上の返済プランとなることが多く、この先かえって申込者の生活を追い込んでしまう可能性があります。
使途自由かつ少額融資が基本のカードローンよりも慎重な審査を進めることで、健全な借り換えローン提供が実現できると考えられています。
理由2:「滞納していないこと」がより重視される
借り換え契約は「まだ余裕で返済できるが、利息や返済期日管理のコストを減らしたい」と考える人向けのキャッシング商品です。
すでに返済を続けることそのものが厳しくなりつつある状況なら、借り換え目的の新規契約より、利息を確実にカットできる債務整理のほうが向いているでしょう。
こうした考え方に基づき、借り換えローン審査では直近のローン取引状況に重きが置かれます。
使途自由な通常のカードローン審査なら「1~2回程度で数日の滞納なら問題ない」とする会社でも、借り換え契約では著しいマイナス要素と見なしてしまうのです。
理由3:「借り換え元での返済実績」が審査材料になる
借り換えローン審査ならではの特徴として「借り換え元でこれまで一定の取引実績を積んでいるか」を重視される点が挙げられます。
不正利用・一括融資後のさらなる借り換え・計画破産を防ぐことが目的です。
審査担当者が「借り換え元の返済実績」を元に判断すること
- 利用目的が借り換えローンの趣旨に合致しているか?
- 申込書記載の希望借り換え額に誤りがないか?
- 現時点までの返済に無理が生じていないか?
借り換えローンのような限度額を一括で融資する契約(証書貸付)では、利用目的の確認が貸金業者に対して義務付けられています。
本来なら申込時にさまざまな書類を準備しなければならないところ、申込の手間を省くために信用情報※上で利用目的の裏付けが行われるのです。
※信用情報とは?過去5~10年にわたるローン取引実績(契約先会社名・借入残高・毎月返済額・返済状況など)が集約されたデータを指します。
金融機関の与信審査では、申込者の返済能力を知る手がかりとして必ず照会されています。
ローンの性質上、1年以上の長期返済が前提となることも注目されています。
借り換え後に何らかのハプニングが起きて返済できなくなるリスクは、借り換え額が大きくなるほど高まると言わざるを得ません。
申込者の金融信用度を正確に判断するために、借り換え元で積んだ返済実績がとりわけ重視されるのです。
借り換え申込前に振り返りたい3つのポイント
直近の返済実績が良好でも、年収・過去の重大トラブル歴・勤続年数の各要素から「借り換えは難しい」と判断されてしまいかねません。
借り換えによる返済負担軽減をより確実に実現するなら、以下の3点について振り返りをしておきましょう。
ポイント①年収&返済負担率
どのローン審査でも年収は重視されますが、借り換え審査ではさらに一歩進んで「返済負担率」も重要な判断基準と考えられています。
収入に対するローン返済の負担率を割合(%)で表したものです。カードローンだけではなく、住宅ローン・自動車ローン・クレジットカードの支払いも含まれます。
数値が大きいほど「収入に対して借りすぎ」と判断され、各ローンを無事に完済できる望みが低いと解釈されてしまいます。
返済負担率の計算式:返済中ローンの年間返済額÷年収×100
借り換えローンの返済率の適正値は20~25%です。
個人向けローンのなかで最も融資額の大きい住宅ローンの適正値=20%以下であることを考えると、決して審査が易しいとは言えません。
借り換えたいカードローン以外の契約は積極的に繰上返済を活用し、毎月のローン負担を減らしておくことが大切です。
ポイント②債務整理歴
直近の返済実績が良好でも、過去に債務整理歴(任意整理・個人再生・自己破産)があると著しく審査上不利です。
信用情報にこれらのトラブル歴が載っている状態を「金融ブラック」または「ブラックリスト」と呼び、借り換えに限らずほとんどの与信審査に通過することが出来ません。
とはいえ、金融トラブルの記録は5~10年程度で抹消されます。心当たりのある人は、債務整理から十分な期間が経過しているかチェックしてみましょう。
金融トラブル歴が抹消されるまでの最長期間 | |
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長期滞納(61日以上) | 滞納解消から5年 |
強制解約 | 解約後完済してから5年 |
代位弁済※ | 発生から5年 |
任意整理 | 完済から5年 |
個人再生 | 再生認可決定から10年 |
自己破産 | 免責決定から10年 |
※代位弁済とは…保証会社による借入残高の立替
信用情報を管理する機関(CIC・JICC・KSC)に「本人開示請求」を行うことで、これらの記録が抹消されているか確認することが出来ます。
以前トラブルを起こした会社での借り換え契約は不可
債務整理先となったカードローン会社で借り換え・おまとめ契約をすることは出来ません。
信用情報とは別に「利用者記録」が社内に残されており、トラブル歴も含めて半永久的に保存されるからです。この状態を、一般に社内ブラックと呼びます。
債務整理したときの借入先・保証会社名をチェックし、借り換えローン選びでは当時のトラブルの相手方を避けましょう。
ポイント③初回借入審査後の転職歴
借り換えローンの審査では「借り換え前~今後にかけて勤務状況が安定しているか」を入念にチェックされます。
初めてカードローンを利用した時点から勤務先が変わっていると「収入が減っているかもしれない」「今後また転職するかもしれない」と金融信用度を危ぶまれてしまいます。
借り換えローンの審査に通過するには、現在の勤め先で勤続年数を1年以上確保することを心がけましょう。
同時に現在の借入先での返済実績もしっかり積むことで、よりよい条件での借り換え審査通過が望めます。
借り換えローンの審査基準は厳しい!事前準備を欠かさずに
これまでずっと利用しているカードローン会社でも、借り換えの際は新規ローンに申込む際と同じ審査を受ける必要があります。
利用目的&返済能力のチェックのため、借り換え元での返済実績を中心とした厳しい審査が行われることは否めません。
借り換え専用ローン(おまとめローン)へ申し込むと決めたら、以下の水準を満たすか事前に振り返りをしておきましょう。
【借り換えローン審査通過の最低基準】
- 直近で滞納していない
- 借り換え元での返済実績=6ヵ月以上
- 返済負担率=20~25%以内
- 債務整理歴がないorブラックリスト解消済
- 勤続年数1年以上
すでにほとんど返済できない状況だと、借り換えローンよりむしろ債務整理のほうが適している可能性もあります。
金利がどう変化するのか・指定されている回数内で返済できるかをよく吟味しながら、万全の体制で申込手続きに臨みましょう。